副業

会社員が業務委託を受けるとき確かめること

公開日:2026.11.05

契約書を読む会社員のイラスト

会社員が本業を続けながら、別の会社から業務委託という形で仕事を受けるケースが増えています。契約を交わす前に確かめておくべきことを、公的な情報にそって整理します。

1. 勤め先の規則を確かめる

まず確かめるのは、勤め先の就業規則です。厚生労働省のモデル就業規則は、労働者からの届け出を前提に副業・兼業を認める規定例を示しています。そのうえで、本業に支障が出る場合、企業秘密が漏れる場合、会社の名誉や信用を損なう場合、競業によって会社の利益を害する場合には、会社が副業・兼業を制限できるとしています。

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年改定)でも、労働者が副業・兼業を行う際は、就業規則などで遵守すべき事項を確認することとされています。実際の扱いは勤め先ごとの就業規則が基準になるため、始める前に自分の勤め先の規則と、届け出の様式があるかを確かめます。

2. 契約の中身を確かめる

業務委託を受ける相手が、個人を雇わない事業者である場合、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)の対象になります。この法律では、業務を委託する事業者に対して、給付の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を書面または電磁的方法で明示する義務を課しています。口頭だけの約束で仕事を始めず、業務の範囲と金額、支払いの時期が明示された書面を受け取ってから契約に進みます。

3. 税金を確かめる

会社員が副業の業務委託で得た所得は、一般に雑所得にあたります。国税庁のタックスアンサーによると、給与を1か所から受けていて、給与以外の各種所得の合計額が年間20万円を超える場合は、所得税の確定申告が必要です。20万円以下であれば所得税の確定申告は不要になる場合がありますが、この「20万円以下は申告不要」という扱いは所得税についてのものです。住民税には同様の申告不要の制度がないため、所得税の確定申告をしない場合でも、原則として住民税の申告は別に必要になります。

原稿料やデザイン料、講演料など一部の報酬は、支払う側が10.21%(1回の支払が100万円を超える部分は20.42%)を源泉徴収してから支払う決まりがあります。すべての業務委託がこの対象になるわけではなく、対象となる報酬の種類は国税庁のタックスアンサーで確認できます。源泉徴収された分は、確定申告で精算します。

インボイス制度の適格請求書発行事業者への登録は任意です。登録していなくても業務委託を受けることはできます。登録すると、原則として消費税の申告と納税が必要になります。請求書や受け取った報酬の記録は、確定申告が必要かどうかにかかわらず、最初から残しておきます。

4. もしものときを確かめる

会社員として働く本業の部分は労災保険の対象ですが、業務委託として受けた仕事の部分は、労働基準法上の労働者にはあたらないため、自動では労災保険の対象になりません。2024年11月1日の制度改正により、企業から業務委託を受けるすべての業種のフリーランスが、労災保険の特別加入制度の対象になりました。加入は任意で、特別加入団体を通じて手続きします。

5. 確かめ終えたら

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出典(確認日:2026年11月5日)