起業副業

キャンプ場バイトで開業準備会社員が週末に見る売上・季節・安全と質問リスト

公開日:2026.10.29

平日は都内の会社で商品や事業の企画を考え、週末は友人と車に乗って、知り合いのキャンプ場へ。受付をして、サイト(テントを張る区画)を案内して、夕方にはトイレや炊事場をそうじする。「いつか自分でもキャンプ場を開きたい」と思っている人にとって、週末のアルバイトは、本やネットでは分からない「裏側」を体で覚えられる場所です。

厚生労働省のガイドラインも、副業のよい点として、本業を続けながら、リスクの小さい形で将来の起業の準備ができることを挙げています。せっかく現場にいるのなら、開業に必要な情報を意識して見て、メモに残しておきましょう。このコラムでは、働く前に確かめること、現場で見てメモすること、メモを事業計画に生かす方法、税金のことを、この順番でまとめました。

この記事のポイント

  • 働く前に確かめるのは、勤め先の就業規則、働く条件を書いたもの、労災保険の3つです。
  • 現場では、予約と売上・季節・そうじと安全・お客さんと地元を、1日1枚のメモに残しましょう。1年分そろうと、そのまま事業計画の根拠になります。
  • アルバイト先の給料(額面)が1年で20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告が要ることがあるので、住んでいる区市町村で確かめましょう。

この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。

1. キャンプ場でバイトする前に確かめる3つ(就業規則・働く条件・労災)

① 勤め先の就業規則で、副業のルールを読む

会社員がほかの場所で働くときは、まず自分の会社の就業規則(会社の働き方のルールをまとめたもの)を確かめます。厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」でも、働く人は、まず勤め先の副業のルールを確かめ、そのルールに合った副業を選ぶ必要があるとしています。

厚生労働省のモデル就業規則(就業規則のひな形)には、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」という決まりがあります。会社が副業を制限できるのは、本業に差しさわりが出る、会社の秘密がもれる、本業と競争になる、会社の信用を傷つける、といった場合と考えられています。

会社によっては、届け出(「副業をします」と申し出ること)や許可が必要です。食品会社に勤めていて、キャンプ場の売店で食べ物を売る手伝いもするなど、本業と近い仕事があるなら、先に相談しておくと安心です。

② 働く条件は、書いたものでもらう

アルバイトでも、雇う側は、賃金や働く時間などの働く条件をはっきり示すことが法律で決められています(労働基準法15条)。知り合いのキャンプ場でも、時給・働く時間・交通費・仕事の中身を書いたもの(労働条件通知書など)をもらっておくと、あとの税金の手続きでも役に立ちます。

労働基準法では、会社が違っても、働いた時間は通算(合わせて数えること)します(38条)。ガイドラインは、働く人自身も、それぞれの仕事の量や時間、体調を管理する必要があるとしています。月曜の仕事にひびかないよう、「月に何日まで」と先に決めておきましょう。

なお、雇われる形ではなく業務委託(仕事ごとに報酬をもらう形)で手伝う場合は、労働基準法の働く時間のルールが当てはまらないことがあり、税金の扱いも給料とは変わります。どちらの形なのか、最初に確かめておきましょう。

③ けがをしたときの労災保険

雇われて働く場合、アルバイト中のけがは、アルバイト先の労災保険(仕事中や通勤中のけがなどを補償する国の保険)の対象です。ガイドラインでは、事業主は1人でも人を雇っていれば、労災保険の加入手続きをする必要があるとしています。

2020年の法改正で、複数の会社で働く人がけがをしたときは、両方の会社の賃金を合わせて給付の額を計算するようになりました。本業の職場からキャンプ場へ直接向かう途中の事故も、通勤災害として給付の対象になります。

チェック

  • 就業規則で、副業の届け出・許可のルールを確かめた
  • 本業と重なる仕事がないか、会社に相談した
  • 時給・時間・交通費・仕事の中身を書いたものを、アルバイト先からもらった
  • 雇われる形か、業務委託かを確かめた
  • 月に何日・何時間まで働くか、自分で決めた

2. 現場で見てメモする①:予約と売上、季節(1日のメモのひな形つき)

ここからが本番です。開業に役立つのは、お客さんから見えない「裏側」の仕事です。

ひとつ大事な約束があります。売上や予約の数字、お客さんの名前や連絡先は、オーナーの大切な情報です。「勉強のために、こういうことをメモしてもいいですか」と先に聞き、数字や写真は外に出さないようにしましょう。

予約から入金までの流れ

お客さんが予約してから、お金が入るまでを順番に書き出してみましょう。

  • 予約はどこから入るか(自社のサイト、電話、予約サイトなど)
  • 料金の決め方(1区画いくら・1人いくら、車や電源の追加、平日と休日の差)
  • サイト料のほかの売上(薪や炭、レンタル用品、売店、入浴、体験など)
  • お金の受け取り方(前払い、当日の現金、カードやスマホ決済)と手数料
  • キャンセルの決まりと、雨の日や台風のときの対応
  • 予約の管理のしかた(紙の台帳、表計算、予約システム)

1日のメモのひな形(コピーして使えます)

帰り道にスマホで5分で書ける量にすると続きます。次の項目名をコピーして、1日1枚使いましょう。

  • 日付・曜日:
  • 天気・気温:
  • 埋まっていた区画(教えてもらえた範囲で):
  • スタッフの人数・手は足りたか:
  • 担当した仕事と、かかった時間:
  • いちばん時間を取られたこと:
  • 売れたもの・足りなかったもの:

後半は「気づき」の欄です。自分のキャンプ場の工夫につながります。

  • お客さんの言葉(言われたまま):
  • 安全やトラブルで気づいたこと:
  • オーナーに聞いたことと、その答え:
  • 自分ならこうする:
  • 次に聞きたいこと:

季節表の作り方

1日のメモを月に1回まとめると、自分だけの「季節表」ができます。季節や曜日で忙しさが大きく変わるキャンプ場では、これが売上の見込みの材料になります。

  1. 月に1回、その月のメモを表計算ソフトに写します。1日を1行にして、列は「日付・曜日・天気・埋まり具合・スタッフ数・いちばんの手間」の6つです。
  2. 月ごと、平日と休日ごとに並べ替えて、埋まり具合とスタッフ数を見比べます。
  3. 混んだ日、すいた日、人手が足りなかった日に、色で印をつけます。
  4. 閑散期に何をしているか(設備の直し、草刈り、休業、冬だけの企画など)をオーナーに聞いて、その月の行に書き足します。
  5. 季節が1周したら、5章の売上の見込みに数字を使います。

仕入れ

売店の品物、薪や炭、ガス缶、そうじの道具などを、どこから、どれくらい仕入れているかも見ておきましょう。地元から買うものと取り寄せるもの、売り切れやすいものと余りやすいもの、季節で量が変わるものに分けてメモすると整理しやすくなります。

チェック

  • メモを取ってよいか、どこまで見せてもらえるかをオーナーに聞いた
  • 予約から入金までの流れを書き出した
  • 1日のメモのひな形を、スマホに保存した
  • 月に1回、メモを季節表に写す日を決めた

3. 現場で見てメモする②:そうじ・手入れ、安全、ごみ

そうじと手入れにかかる時間

開業の計画で見落としやすいのが、そうじと手入れにかかる時間です。自分が担当した仕事について、次のことを書き残しましょう。

  • トイレ、炊事場、シャワーのそうじに、1回で何分、何人かかるか
  • チェックアウトの後、次のお客さんまでに何をしているか
  • 草刈り、枝の処理、道の補修を、どれくらいの間隔でやっているか
  • 壊れやすい設備と、直すときに誰に頼んでいるか

あとで「何人で回せるか」「人件費はいくらか」を考える、いちばん確かな材料になります。

安全のルール

お客さんの安全を守るのは、キャンプ場の大事な役目です。働いている場所で、次のことを確かめておきましょう。

  • たき火や火の使い方のルール(直火の可否、たき火台、消灯の時間など)の伝え方
  • けが人や体調の悪い人が出たときの連絡の順番と、近くの病院までの時間
  • 大雨や強い風のとき、営業をやめる・避難してもらう判断を、誰が何を見て決めているか
  • 夜の見回りや、子ども連れのお客さんへの声かけ

製品の事故を調べる国の機関、製品評価技術基盤機構(NITE)が注意をよびかけていることがあります。テントの中など風通しの悪い場所でたき火をしたり、ガスこんろやストーブ、ランタンを使ったりすると、一酸化炭素中毒(ものが燃えるときに出るガスによる中毒)のおそれがある、というものです。同じ資料では、ガス缶を直射日光で熱くなる車内に置きっぱなしにしないことや、ガスが残ったまま捨てると火事の原因になることも挙げられています。

大雨のときの判断には、気象庁のキキクル(土砂災害・浸水・洪水の危険度の高まりを地図で示すもの)が使えます。川や山の近くのキャンプ場では、どの情報を見て判断しているかを聞いておくと参考になります。

救命講習を受けておく

自分で開く前に、救命講習を受けておくのもおすすめです。東京消防庁の品川消防署の普通救命講習は3時間(9時から12時)で、教材費は1,700円です(2026年10月時点)。千葉市の普通救命講習Ⅰ、さいたま市の普通救命講習1も3時間で、AEDの使い方や心肺蘇生法を学べます。

申し込みの方法や対象は、地域で違います。たとえば、さいたま市は市内に住んでいるか、勤めているか、通学している中学生以上が対象です。住んでいる地域の消防署・消防本部のページで、日程を確かめましょう。

ごみの出し方

廃棄物処理法では、事業者は、事業で出たごみを自らの責任において適正に処理しなければならないとされています。キャンプ場のごみは家庭のごみとは扱いが違い、出し方は自治体で違います。くわしくはキャンプ場開業に必要な許可の「火とごみ」の章にまとめています。

現場では、次の3つを見ておくと、自分の地域で確かめるときの質問がはっきりします。

  • ごみをどんな種類に分けているか
  • 誰に回収してもらっているか、自分で運んでいるか
  • お客さんに、持ち帰りや分別をどうお願いしているか

チェック

  • 自分が担当したそうじ・手入れの時間と人数をメモした
  • 火のルール、けが・急病、大雨のときの対応を確かめた
  • 救命講習の日程を、住んでいる地域の消防のページで調べた
  • ごみの分け方と、回収してもらう先の種類をメモした

4. 現場で見てメモする③:お客さんの声、地元、オーナーへの質問リスト

お客さんの声

チェックアウトのときの会話や、口コミ、アンケートの声は、そのまま開業のヒントになります。良い声も困った声も、言われた言葉のまま短く書いておくのがコツです。

  • ほめられたこと(景色、静かさ、スタッフの対応、トイレのきれいさなど)
  • 困っていたこと(場所が分かりにくい、売店にほしいものがない、など)
  • 何を見てこのキャンプ場を選んだか、また来たい理由

地元とのつき合い

キャンプ場は、まわりの人の理解があってこそ続けられる場所です。オーナーが地元とどうつき合っているかも見せてもらいましょう。

  • 地区の集まりや行事、そうじへの参加
  • 車の出入りや夜の音について、近くの家にどう気を配っているか
  • 食材や薪を地元から買うなど、地元にお金がまわる工夫
  • 困ったときに相談できる地元の人や、役所の担当

オーナーに聞きたい質問リスト

質問は、忙しい時間を避けて、片づけが終わった後などに1回2〜3問ずつにしましょう。数字を聞くときは「差し支えない範囲で、だいたいで大丈夫です」と添えると、相手も答えやすくなります。

お金と季節について、次のように聞いてみましょう。

  • 「1年でいちばん忙しい月と、落ち着いている月はいつですか」
  • 「差し支えなければ、サイト料と、薪やレンタルなどの売上は、だいたいどんな割合ですか」
  • 「予約は、どこから入ることが多いですか」
  • 「雨や台風の予報のときは、いつ、何を見て判断していますか」

人と設備について、次のように聞いてみましょう。

  • 「忙しい時期は何人で回していて、どんなときに人が足りないと感じますか」
  • 「いちばん手間やお金がかかる設備はどれですか」
  • 「最初に作るなら、これだけは先にあった方がいいという設備は何ですか」

地元と、始めたころについて、次のように聞いてみましょう。

  • 「地元の方とのおつき合いで、大事にしていることは何ですか」
  • 「ここを始めるとき、いちばん苦労したことは何ですか」
  • 「手続きのとき、相談してよかった窓口はどこでしたか」
  • 「もう一度始めるとしたら、何を変えますか」

答えは、1日のメモの「オーナーに聞いたことと、その答え」の欄に書き、お礼も忘れずに伝えましょう。

もう1か所、ちがう形のキャンプ場も見てみる

慣れてきたら、区画サイトかフリーサイトか、グランピングかなど、ちがう形のキャンプ場も見てみると比べられるようになります。たとえば山あいと海の近くでは、混む季節やお客さんがちがうかもしれません。開きたい地域に近い場所を選ぶのがおすすめです。

キャンプ場の公式サイトやSNSの募集、知り合いの紹介のほか、ハローワーク(国の職業紹介の窓口)の求人も選べます。ガイドラインでも、ハローワークで内容を確かめて受け付けた求人から探すことは有効だとしています。

チェック

  • お客さんの声を、言葉のまま書き残している
  • オーナーの地元とのつき合い方を聞いた
  • 質問リストから、今週聞く2〜3問を選んだ

5. バイトのメモを、キャンプ場の事業計画に生かす

たまったメモは、事業計画(どんな事業を、いくらのお金で、どう続けるかをまとめたもの)の形に置きかえてみましょう。開業に必要な許可は、キャンプ場開業に必要な許可にまとめています。

創業計画書の「欄」にあてはめる

国の金融機関である日本政策金融公庫は、創業計画書のひな形(PDF・Excel)と記入例を公開しています。主な欄は、創業の動機、経営者の略歴、取扱商品・サービス、従業員、取引先、必要な資金と調達方法、事業の見通しなどです。自分で作った計画書を代わりに出してもよい、とも書かれています。

アルバイトのメモは、次のようにあてはめられます。

  • 経営者の略歴:記入例には、勤務先名だけでなく、担当業務や身につけた技能も書くように、とあります。
  • 取扱商品・サービス:料金の決め方や、ほめられた点が「売り」を考えるヒントになります。
  • 取引先:仕入れのメモが、そのまま使えます。
  • 従業員:そうじや手入れの時間と人数から、何人で回せるかが見えます。
  • 事業の見通し:季節表から、売上の見込みを立てます。

売上の見込みは「かけ算」で考える

日本政策金融公庫の記入例では、売上の見込みを「平均単価×台数×回転数×営業日数」のように、根拠が分かるかけ算で書いています。軌道に乗った後の見込みの根拠に「勤務時の経験から」と書かれているのもポイントです。現場でのメモが、そのまま数字の根拠になります。

キャンプ場なら、次のように考えられます。

  • 1か月の売上 = 1区画の平均単価 × 区画の数 × 埋まる割合 × 営業日数 + 薪・レンタル・売店などの売上

たとえば、練習用の仮の数字で計算してみましょう(相場の数字ではありません)。1区画の平均単価が5,000円、区画が20、土日だけの営業で月8日、埋まる割合が50%なら、5,000円×20×0.5×8日で、サイト料は1か月40万円です。埋まる割合は季節で大きく変わるので、季節表を見ながら、繁忙期と閑散期で別々に計算しましょう。

出ていくお金も、同じように書き出す

売上だけでなく、出ていくお金も書き出しましょう。

  • 毎月かかるもの:土地を借りるお金、電気・水道、ごみの回収、予約システムや決済の手数料、保険、人件費
  • たまにかかるもの:設備の修理、草刈りの道具、レンタル用品の買いかえ
  • 最初にかかるもの:トイレや炊事場などの設備、管理棟、道や駐車場の整備

管理棟などにコンテナを使うことを考えている人は、コンテナハウスの建築確認も参考にしてください。

記入例でも、事業の見通しは「創業当初」と「軌道に乗った後」の2つに分けて書いています。計画書は1回で完成させなくて大丈夫です。季節が1周するたびに数字を入れかえていくと、自分のキャンプ場の姿が少しずつはっきりしてきます。

チェック

  • 創業計画書のひな形をダウンロードし、書ける欄から埋めてみた
  • 略歴の欄に、アルバイトで担当した仕事と身につけたことを書いた
  • 売上の見込みを、かけ算の形で書いてみた
  • 毎月・たまに・最初にかかるお金を書き出した

6. 副業の税金:2か所から給料をもらうときの確定申告と住民税

本業の会社とキャンプ場の両方から給料をもらうと、税金の手続きが少し変わります。国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在の法令による)をもとに見ていきましょう。

本業が「主たる給与」、バイト代が「従たる給与」

会社に出している「給与所得者の扶養控除等申告書」(家族構成などを書く書類)の提出先から受け取る給料が主たる給与、それ以外が従たる給与です。ふつうは本業の会社が主たる給与、キャンプ場が従たる給与になります。

  • 従たる給与から天引きされる所得税は、税額表の「乙欄」という別の欄で計算されます。
  • 従たる給与は、原則として年末調整(会社が年末に1年分の税金を計算し直すこと)ができません。
  • そのため、本人が確定申告をして、1年分の税金を精算する必要があります。

確定申告が必要になる目安は「20万円」

給与を2か所以上からもらっていて、その全部が源泉徴収(給料からの天引き)の対象になっている人は、次の2つの合計が20万円を超えると、確定申告が必要です。

  • 年末調整をされなかった給与(キャンプ場の給料)の収入金額
  • 給与と退職金以外の所得(たとえば、ほかで得たもうけなど)

ここでいう「収入金額」は、税金などを引かれる前の、もらった給料の総額(額面)です。「手取りが20万円以下だから大丈夫」ではないので、気をつけましょう。

たとえば、月2日働く場合の計算

仮の数字で計算してみましょう。時給1,200円、1日8時間、月に2日、1年間働いた場合です。

  1. 1日の給料は、1,200円×8時間で9,600円です。
  2. 1か月は、9,600円×2日で19,200円です。
  3. 1年では、19,200円×12か月で230,400円になり、20万円を超えます。
  4. ほかに所得がなくても、この場合は原則として確定申告が必要です。

月に1日なら、1年で115,200円です。ほかに所得がなければ20万円以下なので、所得税の確定申告は原則として要りません。ただし、このときは次の「住民税」の確かめが必要になります。

「150万円以下」の例外は、税務署で確かめる

国税庁は、次の2つにどちらも当てはまる人は、申告しなくてよいとしています。

  • 給与の収入金額の合計から、所得控除の合計(雑損控除・医療費控除・寄附金控除・基礎控除を除く)を引いた額が、150万円以下
  • 給与と退職金以外の所得の合計が、20万円以下

自分が当てはまるか分からないときは、住所地の税務署に確かめましょう。

確定申告の時期と出し方

確定申告の期間は、原則として、働いた年の翌年2月16日から3月15日までです。出す先は住所地を担当する税務署で、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、家で作って出せます。

1年分の給料と天引きされた税金は、源泉徴収票で分かります。給料を払った会社は、すべての人に源泉徴収票を作って渡すことになっているので、本業とキャンプ場の2枚をなくさないように保管しましょう。年末調整を受けなかった給料があるときは、確定申告で天引きされた税金が戻ることもある、と中野区は案内しています。

住民税は、区市町村で扱いが違う

住民税は、住んでいる区市町村が計算する税金です。申告がいるかどうかの案内は区市町村によって違うので、住んでいる区市町村のページを確かめましょう。

たとえば東京都中野区は、2か所から給料をもらっている人について、次のように案内しています。

  • 2か所の給料を合わせて、税務署に確定申告をする。住民税も、その合計に対してかかる。
  • 従たる給与が20万円以下で、所得税の確定申告が要らなかった場合は、区に住民税の申告をする。
  • 税務署に確定申告書を出した人は、区への住民税の申告は要らない。

中野区の住民税の申告期間は、原則として2月16日から3月15日までです(令和8年は3月16日まで)。分からないときは、住んでいる区市町村の住民税(課税)の担当課に聞きましょう。

確定申告を一度自分でやってみると、お金の流れが見えて、開業したときの練習にもなります。

チェック

  • 扶養控除等申告書は、本業の会社だけに出している
  • キャンプ場の1年分の給料(額面)が20万円を超えそうか、計算した
  • 住んでいる区市町村の、住民税の申告の案内を確かめた
  • 本業とキャンプ場の源泉徴収票を、両方とも保管した

7. 今週からできること(確かめる順番と、相談先)

全部を一度にやらなくて大丈夫です。今週は①と⑤だけでも、次の週末の見え方が変わります。

  • ① 勤め先の就業規則で、副業のルール(届け出・許可)を確かめる
  • ② 必要なら会社に届け出て、本業と重なる仕事がないか相談する
  • ③ アルバイト先から、時給・時間・仕事の中身を書いたものをもらう
  • ④ 1年分のアルバイト代(額面)の見込みを出し、確定申告と住民税の申告が要るか確かめる
  • ⑤ 1日のメモのひな形をスマホに保存し、オーナーにメモを取ってよいか相談する
  • ⑥ 質問リストから1回2〜3問ずつ聞き、月に1回、メモを季節表に写す
  • ⑦ 季節が変わるたびに、創業計画書のひな形に数字を入れてみる

週末のアルバイトで見たこと、聞いたことは、あなたのキャンプ場のいちばんの材料になります。楽しみながら、1枚ずつメモをためていきましょう。

主な相談先

  • 副業のルール:勤め先の人事・総務の担当
  • 働く条件や労働時間:都道府県労働局、労働基準監督署
  • 確定申告・源泉徴収:住所地を担当する税務署
  • 住民税の申告:住んでいる区市町村の住民税(課税)の担当課
  • 事業計画づくり:よろず支援拠点(国が設置した無料の経営相談所。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県にそれぞれあり、創業予定の人も相談できます)、TOKYO創業ステーション(東京都と東京都中小企業振興公社が運営)、日本政策金融公庫
  • 救命講習:住んでいる地域の消防署・消防本部
  • ごみの出し方:開業を考えている区市町村の清掃・ごみの担当課
最後に:必ず、自治体の担当課に確かめてください

許可や手続き、支援の制度は、同じ内容でも自治体によって判断や条件が違うことがあります。物件や計画が決まったら、その市区町村の担当課(建築指導課・都市計画課・保健所・消防署・警察署、移住や創業の支援の窓口など)に、住所や図面を持って直接確かめましょう。

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※この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。

出典・参考(19件)

勤め先の決まり・働く条件・労災(1章・4章)

  • 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月改定。副業のメリットとして起業の準備、労働者はまず勤め先のルールを確認、制限できる4つの例、モデル就業規則の規定、労働時間の通算と通算されない場合、自己の健康管理、ハローワークの求人、労災保険の加入と賃金合算、就業先間の移動は通勤災害)https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000962665.pdf
  • 労働基準法 第15条(労働条件の明示)、第38条(事業場を異にする場合の労働時間の通算)/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
  • 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」(モデル労働条件通知書、相談先の都道府県労働局・労働基準監督署)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html

安全・救命講習・ごみ(3章)

事業計画(5章)

税金(6章)

相談先(7章)