畑付き古民家を買う前に農地法3条の許可・地目・転用と、農地付き空き家の手続き
公開日:2026.10.29

「東京の家はそのままに、週末は古民家で畑をして、縁側でお茶を飲む」。千葉や埼玉、神奈川の里山や海の近くで、そんな「畑付き」の家を探すとき、最初に知っておきたいのが農地のルールです。農業の経験がなくても、始め方はあります。
畑は家や庭とちがい、「農地」として法律で守られているので、買う・借りる・庭にするには決まった手続きがあります。とはいえ、2023年4月には農地を手に入れるときの面積の条件がなくなり、小さな畑から始めやすくなりました。順番どおりに確かめれば、こわいものではありません。
この記事のポイント
- 家の敷地の中のごく小さな菜園は、家と一緒に買うなら、農地法の許可が要らない場合があります。判断するのは市町村の農業委員会です。
- 隣の畑(農地)を買う・借りるには、農業委員会の「3条の許可」が必要です。面積の条件はなくなり、東京に住んだままでも、通い方と育て方を具体的に示して申請できます。
- 畑の一部を庭や駐車場にするには「転用」の手続きが要り、農用地区域や生産緑地では原則できません。迷ったら、市民農園で試してから決めても遅くありません。
あなたはどのパターン?
この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。
1. その畑は「農地」? 登記の地目と現況(今の使われ方)で見分ける
この章の結論:農地かどうかは、登記の地目ではなく今の様子で決まります。家の敷地の中のごく小さな菜園なら、農地に当たらない場合もあるので、まず落ち着いて確かめましょう。
物件の資料に「畑付き」と書いてあっても、法律でいう「農地」かどうかは別に確かめます。手がかりは、登記(国が管理する土地の記録)の地目(ちもく:土地の種類)と、現況(げんきょう:今、実際にどう使われているか)の2つです。
地目は、田・畑・宅地・山林・原野・雑種地など23種類あります。法務局で登記事項証明書をとれば、土地ごとの地目がわかります。手数料は、書面で請求すると1通600円、オンラインで請求すると520円(郵送で受け取る場合)です。
農地法では、「農地」とは耕作(土地を耕し、肥料をやって作物を育てること)に使われる土地のことです。国の基準では、農地かどうかは今の様子で判断し、登記の地目で判断してはならないとされています。
- 地目が「山林」や「原野」でも、実際に畑として耕していれば、農地として扱われます。
- 今は何も作っていない休耕地(休ませている畑)でも、耕そうと思えばいつでも耕せる土地は農地です。
- 反対に、地目は「畑」のままでも、長いあいだ宅地や庭になっている土地もあります。こうした土地は、農業委員会が「農地ではない」と証明する場合があります。
- 家の敷地の中のごく小さな菜園で、家の敷地と切り離して売り買いされるような土地でなければ、農地に当たりません(2004年の農林水産省の通知)。家と一緒に買うなら、農地の許可は要りません。
この菜園が当たるかどうかは、農業委員会が土地の位置など、家の敷地との関係から判断します。また、たとえば千葉市の農業委員会は、今は農地でない土地に「非農地証明」を出しています(手数料300円、約2週間が目安)。ただし、違反転用(4章)で農地でなくなった土地には出せないとしていて、基準や手続きは市町村で違います。
調べる道具として、農林水産省の地図サイト「eMAFF農地ナビ」があります。だれでも、農地の場所、農地台帳の現況の地目、農振の区分(3章)などを見られます。ただし、市街化区域(4章)の中の農地は表示されません。
地目を「畑」から「宅地」などに変える登記は、法務局での手続きで、地目が変わってから1か月以内に申請することになっています。農地をほかの地目に変えるときは、転用の許可書(4章)を付けるよう法務局が案内しています。
チェック
- 登記事項証明書で、家の土地と畑の土地の地目を確かめた
- 現地で、畑・庭・荒れ地など今の様子を見た
- 地目と現況がちがう土地は、農業委員会に扱いを聞いた
2. 畑を買う・借りるには「農地法3条の許可」が必要
この章の結論:小さな畑でも、条件を満たせば買えます。大切なのは、何をどう育て、どう通うかを、自分の言葉で具体的に説明できることです。
畑として使うために農地を買う、または借りるときは、農地法3条の許可が必要です。窓口は、その農地がある市町村の農業委員会です。許可を受けないでした売買や貸し借りは効力が生じず、埼玉県も「無効となります」と案内しています。
以前は、農地を手に入れたあとの面積の合計が、原則5,000㎡以上でないと許可されませんでした。この下限面積(かげんめんせき)の条件は、法律の改正で2023年4月1日に廃止されました。たとえば千葉県長柄町は、町全体で3,000㎡、空き家についている農地は100㎡としていた下限を、この日に廃止しています。
ただし、ほかの条件は今も変わりません。主なものは次の3つです。
- 全部をきちんと使うこと:持っている農地も借りている農地も、すべて効率よく耕すこと。機械・人手・技術がそろっているかを見られます。機械はリースやこれから用意するもの、技術は作業を頼む先のものも含めて考えます。
- 農作業にいつも従事すること:申請する人か、同じ世帯の家族が、必要な農作業にいつも従事することです(すぐ下の「150日」の項)。
- 周りの農業に支障が出ないこと:農地のまとまりや作業の効率など、周りの農地の使い方に支障が出ないことです。
「年150日」は、絶対の条件ではありません
農作業にいつも従事しているかの目安として、千葉県船橋市は「年間耕作日数150日以上」、木更津市は「基本的には年150日以上」と案内しています。もとになっているのは、農林水産省の「農地法関係事務に係る処理基準」です。2025年3月31日に改正された今の版でも、この部分は変わっていません。
同じ処理基準には、続きがあります。その畑に必要な作業が年150日より少ない場合でも、必要な作業に本人が従事していれば「いつも従事している」と認める、という内容です。忙しい時期だけ、ほかの人に手伝ってもらうことも認められています。
東京に住みながらでも大丈夫?
国の処理基準では、住んでいる場所から農地までの距離だけで一律に判断するのは適当ではない、とされています。人に手伝ってもらうことが増え、交通も便利になったからです。さらに、新しく農業を始める人(副業として農業をしたい人も含む)に、必要以上に厳しくしないよう注意しています。
大切なのは、何を、どれくらいの広さで、どう育てるかを具体的に説明できることです。通う頻度、使う道具、草刈りの方法、留守の間に頼める人などを書き出しておきましょう。最終的に判断するのは農業委員会です。
借りる場合の特例(3条3項)は、趣味の規模でも使える?
農地を借りる場合には、特例があります(農地法3条3項)。書面の契約に「きちんと使わなかったら契約を解除する」という条件を入れることなどを満たせば、「いつも従事すること」の条件がなくても許可できる仕組みです。ただし、「全部をきちんと使うこと」「周りに支障が出ないこと」は、借りる場合も同じです。
特例のもうひとつの条件は、「地域の農業者と役割を分け合いながら、続けて安定して農業経営を行う見込みがあること」です。国の処理基準はこれを、機械や人手の状況から長く続ける見込みがあること、と説明しています。地域の話し合いへの参加や、水路の決まりを守ることなども例に挙げています。
週末の家庭菜園くらいの広さで、この特例が使えるかどうかは、法律や国の基準にははっきり書かれていません。「家は買い、畑はまず借りたい」と考えているなら、特例で申請できるか、ふつうの3条の許可で申請するのがよいかを、農業委員会に相談しましょう。
許可までの期間と、契約のタイミング
3条の許可の標準的な処理期間は、国の事務処理要領で4週間とされています。千葉県船橋市は「おおむね4週間」、木更津市は「約4週間」と案内しています。船橋市は毎月20〜24日、木更津市は毎月16日までと、申請の受付日が決まっている農業委員会もあるので、そこから逆算しましょう。
許可がないと農地の売買は効力が生じないので、家と畑をセットで買うときは、契約の前に農業委員会へ相談しましょう。あわせて、許可が出なかったときにどうするかを、契約書で決めておくと安心です。
空き家とセットの農地と「地域計画」
以前は、空き家バンク(自治体が空き家を紹介する仕組み)に登録された空き家の農地に限って、下限を100㎡などに下げる市町村がありました。今は下限面積そのものがなくなったので、どの市町村でも面積の条件はありません。国土交通省は2024年10月に「『農地付き空き家』の手引き」を改訂し、ほかの条件はこれまでどおり農業委員会が判断する、と説明しています。
手引きはまた、市町村が「地域計画」(地域の農地をこの先だれが使っていくかの計画)を作っている場合、農地を手に入れる人を原則としてその計画に位置づける必要がある、と書いています。計画に書かれる人には、農業を副業的に営む人も含まれます。気になる物件があれば、空き家バンクの担当課と農業委員会の両方に、早めに声をかけましょう。
チェック
- 農業委員会に、3条の許可の条件と、申請の受付日を聞いた
- 育てるもの・広さ・通う頻度・道具・頼める人など、畑の計画を書き出した
- 許可が出なかったときの扱いを、契約の前に決めた
- 地域計画との関係を、市町村の農政の担当課で確かめた
3. 農振地域・農用地区域:畑の一部を庭や小屋にできるか
この章の結論:畑を畑として楽しむなら、農用地区域でも心配はいりません。将来、庭や小屋に使いたい部分があるときだけ、区分を先に確かめておきましょう。
農地には、もうひとつ大事な区分があります。農業振興地域(のうぎょうしんこうちいき、略して農振地域)は、長い目で農業を守り育てる地域として、都道府県が指定します。その中で、市町村が計画で「これからも農地として使う土地」と決めたのが農用地区域で、通称で「青地(あおじ)」とも呼ばれます。
- 農用地区域の農地は、ほかの使い方への転用が原則としてできません。木更津市も「原則として転用は認められません」と案内しています。
- 転用するには、まず農用地区域から外す手続き(除外)が必要です。法律の条件をすべて満たす必要があり、簡単ではありません。
- 農用地区域の中では、土地の造成や建物を建てることにも、都道府県知事などの許可が必要です。
- 畑として耕すだけなら、農用地区域の農地でも、3条の許可を受けて買えます。
区分は、eMAFF農地ナビの「農振法区分」や、市町村の農政の担当課で確かめられます。農地ナビで「設定なし」と出るのは、農地台帳に区分が書かれていないという意味なので、窓口で確かめましょう。畑に小屋やコンテナを置きたいときは、コンテナハウスの建築確認も参考にしてください。
チェック
- 畑の土地が、農振地域か、そのうち農用地区域かを確かめた
- 将来、庭・駐車場・小屋に使いたい部分がないか、家族で話した
4. 農地転用(4条・5条)と、東京の生産緑地
この章の結論:畑を庭や駐車場にするときも、手を入れる前に農業委員会へ相談すれば大丈夫です。順番を守ることが、いちばんの近道です。
農地を、庭や駐車場、家の敷地など、農地ではないものにすることを転用(てんよう)といいます。転用には、次の2つの許可があります。
- 4条の許可:自分の農地を、自分で転用するとき(例:買った畑の一部を、あとから庭にする)
- 5条の許可:転用するために、農地を買う・借りるとき(例:家を建てる前提で畑を買う)
許可するのは、都道府県知事か、国が指定した市町村の長です。一都三県で国の指定を受けているのは、埼玉県蓮田市と神奈川県横浜市です(2026年7月31日時点)。埼玉県では、さいたま市や川口市など7市も県から権限を移されて許可を出していますが、申請書はどこでも市町村の農業委員会に出します。
国は、農地を場所や条件で分けて、転用のしやすさを決めています。
- 農用地区域の農地:原則として許可されません
- 甲種農地・第1種農地(まとまった、生産性の高い農地など):原則として許可されません
- 第2種農地(小さなまとまりの農地や、街になりそうな場所の農地など):ほかの土地では難しい場合などに許可されます
- 第3種農地(街の中の農地など):原則として許可されます
また、具体的な使い道がない取得や、資産として持っておくだけの取得は認めないことになっています。許可や届出をしないまま農地を庭や駐車場にすると「違反転用」になり、元に戻すよう命じられることがあります。整地や工事の前に、農業委員会へ一声かけましょう。
家を建てる場合は、農地の許可とは別に、都市計画法の許可などが必要になる場所もあります。市街化調整区域の考え方は、古民家カフェを開業するにはでも説明しています。
市街化区域の農地は「届出」
都市計画で市街化区域(すでに街になっている、またはこれから街にしていく区域)とされた場所の農地は、あらかじめ農業委員会に届け出れば、許可なしで転用できます。木更津市は、受理通知書を受け取るまで1週間の余裕を見て出すよう案内しています。届出をしないで転用すると違反転用になる点は、許可と同じです。
東京などの「生産緑地」
東京の区部や多摩地域などの市街化区域には、生産緑地(せいさんりょくち)と呼ばれる農地があります。街の中の農地を計画的に残すため、都市計画で決めたものです。東京都内には、2026年4月1日時点で10,099件、約2,661haあります。
- 指定されるのは、原則500㎡以上の農地です(区市町村の条例で300㎡まで下げられます)。
- 持ち主は、農地として管理しなければなりません。
- 建物を建てる、土地を造成するなどには、区市町村長の許可が必要です。許可されるのは、農作業の小屋や直売所など、農業を続けるための施設に限られます。
- 指定から30年たつと、持ち主は区市町村に買い取りを申し出ることができます。その前に「特定生産緑地」に指定されると、その時期が10年延び、さらに延長もできます。
東京都では、1992年に指定された生産緑地の面積の94.5%(2022年12月時点)が特定生産緑地になりました。家の隣や敷地の中の畑が生産緑地なら、庭や宅地として使うことはできません(買い取りの申し出などを経て、制限がなくなった場合は別です)。区市町村の都市計画の担当課で確かめられます。
チェック
- 庭・駐車場・建物に使いたい部分の、農地の区分を確かめた
- 市街化区域か、市街化調整区域かを確かめた
- 東京などの市街化区域なら、生産緑地かどうかを確かめた
- 整地や工事の前に、農業委員会に相談した
5. 市民農園・貸し農園で、まず試してみる
この章の結論:市民農園なら、農地法の許可を自分でとらずに、小さく野菜づくりを始められます。家探しと並行して、腕ならしができます。
市民農園(しみんのうえん)は、会社員の家庭や都市に住む人が、小さな農地で野菜や花を育てるための農園です。市町村、農協、農家、企業などが開いていて、2025年3月末で全国に4,273か所あります。一都三県を含む関東農政局の管内に、その半分以上があります。
- 利用する人は、開設者と契約して使います。開設する側が法律の手続きをしているので、利用する人が3条の許可をとる必要はありません。
- 1区画は50㎡未満が約8割です。日帰り型の利用料は、年5,000円未満が約5割、5,000円〜1万円未満が約3割です(農林水産省)。
- 利用者の募集は、使い始める少し前の1〜3月に多いそうです。地域の住民に限る農園や、満員で募集していない農園もあります。
- 栽培の指導を受けられる農園や、作付けの手引きを配る農園もあります。
- 雑草を茂らせたまま使わないでいると、契約を解除されることもあるので注意しましょう。
生産緑地を借りて市民農園を開く仕組み(都市農地貸借法)もあり、東京の街なかでも畑を借りられる場所があります。
宿泊できる小屋がついた滞在型市民農園(クラインガルテン)もあります。たとえば千葉県香取市の「クラインガルテン栗源」は、1区画310㎡に、居間・キッチン・お風呂のある35㎡の宿泊棟と、110㎡の畑がついています。利用料は年40万円、共益費は年2万4,000円(水道代込み、電気・ガス代は別)で、1年ごとに最長5年まで使えます(2026年10月時点の市のページ)。
申し込みは毎年12月1日から翌年1月末までで、2月に書類選考があります。農林水産省は、全国の市民農園のリスト(日帰り型・滞在型)も公開しています。畑の1年の流れは、古民家の手入れ年間カレンダーも参考にしてください。
チェック
- 国のリストや区市町村の広報で、通える市民農園を探した
- 募集の時期と、利用の条件を確かめた
6. 確かめる順番と、相談先(内房で畑付きの古民家を買う例)
この章の結論:家を探す段階で農業委員会に相談しておけば、許可までの道のりは見通せます。木更津市の目安を足すと、計画書づくりから許可まで、2か月半ほどを見ておきましょう。
たとえば、内房の古民家と隣の畑200㎡を、東京に住んだまま買う場合
千葉県木更津市の古民家(土地の地目は宅地)と、隣の畑200㎡(地目は畑)を、東京で会社に勤めたまま買う場合を考えます。週末に通って、自分の家で食べる野菜を育てる計画です。家の土地が今も家と庭として使われていれば、家を買うことに農地の許可は要りませんが、畑には3条の許可が要ります。
- 地目と区分を調べる:登記事項証明書で、家の土地と畑の地目を確かめます。eMAFF農地ナビで畑の農振法区分を見て、市街化区域か市街化調整区域かも調べます。
- 農業委員会に相談する:木更津市農業委員会事務局(農地係)に、物件の場所と計画を伝えます。木更津市は、初めて農業をする人に、3条の申請の前に「事前審査会」への出席をお願いしています。
- 確認票と計画書をつくる:市の事前確認票には、育てる作物、人手と機械、年150日を目安とする従事、地域計画との関係、区長や水利組合への参加などの項目があります。200㎡の畑に要る作業日数と週末の通い方を、農業経営実施計画書に具体的に書きましょう。
- 事前審査会で説明する:計画書の提出期限は毎月16日で、審査会は原則として総会の日に開かれます。計画書づくりから「適当」と判断されるまで、約1か月半が目安です。
- 3条の許可を申請する:申請書の締め切りも毎月16日(不備の訂正は21日まで)で、翌月の総会で許可・不許可が決まります。受付から許可書の交付まで、標準で約4週間です。
- 契約と登記:売買契約では、畑の許可が出なかったときの扱いを決めておきます。許可書を受け取ったら、畑の名義を移す登記をして、畑を始めます。
2026年10月時点の市の予定表で数えると、11月半ばより前に計画書の確認が済めば、12月8日の総会の日に事前審査会が開かれます。「適当」となって12月16日までに3条の申請をすれば、2027年1月6日の総会で審議されます。書類の準備や訂正で1か月ずれることもあるので、余裕をもって相談を始めましょう。
3条の申請には、申請書のほか、土地の登記事項証明書、公図の写しと案内図、営農計画書、誓約書などを付けます。木更津市の外に住む人は「農業経営の実態証明書」も求められるので、農業をしていない場合の扱いを窓口で確かめましょう。証明書類は、申請前3か月以内に発行された原本を持っていきます。
どのパターンでも使える、確かめる順番
- ① 自分はどのパターン(敷地の菜園/隣の畑も買う/まず借りる・市民農園)かを決める
- ② 登記事項証明書で地目を、現地で今の様子(現況)を確かめる
- ③ 農地ナビや窓口で、農振地域・農用地区域か、市街化区域か、生産緑地かを調べる
- ④ 農業委員会に、3条の許可の条件、申請の受付日、事前の相談の要否を聞く
- ⑤ 育てるもの・通い方・頼める人を書き出し、計画書にまとめる
- ⑥ 許可が出なかった場合の扱いを決めてから、売買の契約をする
- ⑦ 許可が出てから、畑の名義を移して(登記して)、畑を始める
主な相談先
- 農地の売買・貸し借り(3条)、転用の許可や届出、非農地の証明:農地がある市町村の農業委員会(木更津市は農業委員会事務局の農地係)
- 農振地域・農用地区域、地域計画:市町村の農政の担当課(木更津市は農林水産課)
- 生産緑地:区市町村の都市計画の担当課
- 空き家バンクの物件:市町村の空き家・移住の担当課
- 地目や名義の登記:土地のある地域を受け持つ法務局
- 市民農園:区市町村、農協、農林水産省の全国市民農園リスト
木更津市の案内にも「まずは、農業委員会へご相談ください!」とあります。「こんな畑付きの家を見つけました」と早めに聞くことが、縁側でお茶を飲む週末へのいちばんの近道です。
許可や手続き、支援の制度は、同じ内容でも自治体によって判断や条件が違うことがあります。物件や計画が決まったら、その市区町村の担当課(建築指導課・都市計画課・保健所・消防署・警察署、移住や創業の支援の窓口など)に、住所や図面を持って直接確かめましょう。
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※この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。
出典・参考(46件)
地目と現況(1章)
- 不動産登記規則 第99条(地目の23区分)/e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417M60000010018
- 不動産登記法 第37条(地目が変わったら1か月以内に変更の登記)/e-Gov https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
- 法務省「令和7年4月1日から各種証明書等の手数料が変わります」(登記事項証明書:書面600円、オンライン請求 送付520円)https://www.moj.go.jp/content/001435751.pdf
- 農地法 第2条第1項(農地とは耕作の目的に供される土地)/e-Gov https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229
- 農林水産省「農地法関係事務に係る処理基準」最終改正 令和7年3月31日(休耕地も農地、現況で判断し登記簿の地目で判断してはならない)https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/nouchi_seido/attach/pdf/nouchi_sandan-227.pdf
- 国土交通省「『農地付き空き家』の手引き」本文 令和6年10月改訂(平成16年3月18日付 農林水産省経営局長通知:住宅の敷地に付随するごく小面積の菜園は農地に該当しない)https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001765865.pdf
- 千葉市 農業委員会の各種証明(非農地証明:手数料300円、約2週間、違反転用によるものは発行不可)https://www.city.chiba.jp/nogyo/syoumei.html
- eMAFF農地ナビ このサイトのご説明(誰でも閲覧、現況地目、農振法区分、市街化区域内の農地は非公表)https://map.maff.go.jp/Doc/Explanation
- 法務局 地目変更登記の記載例(農地を農地以外にするときは農地法の許可書を添付)https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001189452.pdf
3条の許可・150日・3条3項・期間(2章)
- 農地法 第3条(第2項:不許可の場合、第3項:貸借の特例、第6項:許可を受けない行為は効力を生じない)/e-Gov https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229
- 農林水産省「農地法(三段表)」令和8年5月27日現在(第3条第3項は第2項第2号・第4号に限り適用しない)https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/nouchi_seido/attach/pdf/nouchi_sandan-264.pdf
- 農林水産省「農地法関係事務に係る処理基準」最終改正 令和7年3月31日(年間150日以上・150日未満でも常時従事と認める場合、距離で画一的に判断するのは適当でない、副業的な新規就農希望者への配慮、3条3項の考え方と判断基準)https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/nouchi_seido/attach/pdf/nouchi_sandan-227.pdf
- 農林水産省「農地法関係事務処理要領」最終改正 令和8年9月30日(3条の許可の標準的な事務処理期間は4週間)https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/nouchi_seido/attach/pdf/nouchi_sandan-268.pdf
- 農林水産省 農地法等の三段表・農地制度関係通知(上の3資料の掲載ページ)https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/nouchi_seido/nouchi_sandan.html
- 埼玉県 農地の集積(3条の許可、許可を受けないでした行為は無効)https://www.pref.saitama.lg.jp/b0901/nokamuke/noutikatuyou-top.html
- 長柄町 農地の下限面積要件の撤廃について(町全体3,000㎡、空き家附属農地100㎡を令和5年4月1日に廃止)https://www.town.nagara.chiba.jp/soshiki/13/1130.html
- 船橋市 農地の売買及び貸し借り(下限面積の廃止、年間耕作日数150日以上、受付は毎月20〜24日、標準処理期間おおむね4週間)https://www.city.funabashi.lg.jp/jigyou/nousuisan/003/p001320.html
- 国土交通省 報道発表「『農地付き空き家』の手引きを改訂しました」(令和6年10月4日、下限面積要件の廃止、その他の要件は従来どおり)https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo02_hh_000162.html
- 国土交通省「『農地付き空き家』の手引き」本文(空き家バンクの別段の面積、地域計画への位置づけ、副業的に営む経営体も「農業を担う者」)https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001765865.pdf
農振地域・農用地区域(3章)
- 農林水産省「農業振興地域制度と農地転用許可制度の概要」(農振地域は都道府県が指定、農用地区域は転用禁止)https://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/attach/pdf/nouchi_tenyo-56.pdf
- 農業振興地域の整備に関する法律 第13条第2項(農用地区域からの除外の要件)、第15条の2(農用地区域内の開発行為の許可)/e-Gov https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000058
- 木更津市 市街化調整区域内の農地の転用(許可)(農用地区域は原則として転用不可、除外の窓口は農林水産課)https://www.city.kisarazu.lg.jp/soshiki/nogyoiinkai/1/3833.html
- eMAFF農地ナビ このサイトのご説明(農振法区分、青地・白地は通称、「設定なし」の意味)https://map.maff.go.jp/Doc/Explanation
転用・市街化区域の届出(4章)
- 農地法 第4条(第1項第7号:市街化区域は届出)、第5条(第1項第6号)、第51条(違反転用への原状回復命令)/e-Gov https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229
- 内閣府「農地転用許可権限等に係る指定市町村の指定状況」令和8年7月31日現在(一都三県は埼玉県蓮田市・神奈川県横浜市)https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/doc/r08/nouchi-chizu17.pdf
- 埼玉県 農地転用許可制度の概要(許可権者、権限移譲7市、指定市町村の蓮田市、窓口は市町村農業委員会)https://www.pref.saitama.lg.jp/a0901/nouten.html
- 農林水産省「農地転用許可制度の概要」(農地区分と許可の方針、投機・資産保有目的の取得は認めない)https://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/attach/pdf/nouchi_tenyo-29.pdf
- 農林水産省「農地転用許可の手続について」(4条・5条の申請者、農業委員会経由)https://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/attach/pdf/nouchi_tenyo-14.pdf
- 農林水産省 農地の違反転用への対応(原状回復命令等)https://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/ihan_tenyo.html
- 木更津市 市街化区域内の農地の転用(届出)(受理通知書の交付まで1週間の余裕を)https://www.city.kisarazu.lg.jp/soshiki/nogyoiinkai/1/3832.html
生産緑地(4章後半)
- 生産緑地法 第3条(500㎡以上、条例で別に定められる)、第7条(農地等として管理)、第8条(行為の制限)、第10条(30年経過後の買取りの申出)、第10条の2・第10条の3(特定生産緑地、10年、延長)、第14条(行為の制限の解除)/e-Gov https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000068
- 農林水産省 都市農業の振興・市民農園制度(生産緑地は500㎡以上、条例で300㎡まで引き下げ可能)https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/index.html
- 東京都都市整備局 生産緑地地区一覧(令和8年4月1日現在、都合計10,099件・2,660.82ha)https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/toshiseibi/r8_seisanryokuchi_ichiran-pdf
- 東京都都市整備局 都内生産緑地の特定生産緑地への指定状況(平成4年指定分の94.5%、令和4年12月時点)https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/toshiseibi/r6_tokuteiseisanryokuchi-pdf
市民農園(5章)
- 農林水産省 都市農業の振興・市民農園制度(市民農園とは、日帰り型・滞在型、全国市民農園リスト)https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/index.html
- 農林水産省「市民農園開設状況調査の結果について」令和7年3月末時点(4,273農園、関東ブロックが5割以上)https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/attach/pdf/s_joukyou-5.pdf
- 農林水産省 市民農園の利用方法(募集時期、区画面積、利用料、栽培指導、注意点)https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/s_riyou.html
- 農林水産省「特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律」の概要(市民農園の利用者への貸付け、農地法の特例)https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/attach/pdf/s_kaisetsu-3.pdf
- 農林水産省「都市農地の貸借の円滑化に関する法律」の概要(生産緑地での市民農園)https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/attach/pdf/s_kaisetsu-12.pdf
- 香取市 クラインガルテン栗源(区画・宿泊棟・畑の広さ、利用料・共益費、利用期間、申込期間と選考)https://www.city.katori.lg.jp/nogyo_sangyo/koryu/kleingarten.html
内房(木更津市)での例と相談先(6章)
- 木更津市 農地の売買、贈与、賃借等(農地法第3条)(許可基準、新規就農者の事前審査会、計画書から「適当」まで約1か月半、提出期限は毎月16日)https://www.city.kisarazu.lg.jp/soshiki/nogyoiinkai/1/3680.html
- 木更津市 申請から許可事務の流れ(締切16日・訂正21日、翌月総会、標準処理期間約4週間、「まずは、農業委員会へご相談ください」)https://www.city.kisarazu.lg.jp/material/files/group/56/nagare.pdf
- 木更津市 農地法3条許可申請書添付書類(個人用)(営農計画書・誓約書・市外在住者の農業経営の実態証明書、3か月以内の原本)https://www.city.kisarazu.lg.jp/material/files/group/56/20171114-092310.pdf
- 木更津市新規就農事前審査会設置要綱(審査会は原則総会の日、確認終了日による開催月)https://www.city.kisarazu.lg.jp/material/files/group/56/zizensinsakaiyoukou.pdf
- 木更津市 事前確認票(常時従事は基本的に年150日以上、地域計画は農林水産課に確認、区長・水利組合への参加)https://www.city.kisarazu.lg.jp/material/files/group/0/zizenkakunin.pdf
- 木更津市 農業委員会総会(令和8年度の総会日程と許可申請書提出期限)https://www.city.kisarazu.lg.jp/soshiki/nogyoiinkai/1/4031.html
