移住起業

奥多摩・青梅・檜原村へ移住するなら空き家バンク・支援金と新宿までの時間

公開日:2026.10.30

朝は川の音で目がさめて、昼は窓の外の山を見ながら仕事をし、週末は森の中で小さなキャンプ場やカフェの準備をする。それでいて住所は東京都のまま、月に何回かは新宿にも出られる。そんな暮らしの候補になるのが、東京の西のはしにある多摩・奥多摩の山あいです。

この記事では、青梅市・あきる野市・日の出町・檜原村(ひのはらむら)・奥多摩町の5つのまちについて、都心までの時間、空き家の探し方、移住や創業(お店や事業を始めること)の支援を、JR東日本の時刻表と各まちの公式ページで確かめてまとめました。キャンプ場や宿を始めるときに関係する決まりも、要点だけ紹介します。

この記事のポイント

  • 新宿までは、青梅駅から乗りかえなしで約55〜85分、武蔵五日市駅から乗りかえ1回で約70〜95分、奥多摩駅から青梅で乗りかえて多くは約1時間50分〜2時間10分です(平日、2026年10月時点の時刻表)。
  • 空き家バンクは青梅市・日の出町・檜原村・奥多摩町にあり、仕組みも物件の数もまちごとに違います。檜原村の移住体験住宅や、青梅市の宿泊費の補助を使えば、住む前に泊まって試せます。
  • 支援金は「移住相談が先」「申請してから契約・工事」「年齢」の条件で決まることが多いので、引っ越しや契約の前に窓口で確かめましょう。

この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。

1. 多摩・奥多摩の5つのまちの早見:都心までの時間と住まいの窓口

5つのまちを「最寄りの駅/都心までの時間(平日、2026年10月時点)/住まいの探し方/主な支援」の順にそろえました。時間は駅から駅までのものです。

  • 青梅市:JR青梅線の青梅駅など/新宿まで乗りかえなしで約55〜85分/市の空家バンク/移住支援金(上限100万円)、改修補助、創業の補助
  • あきる野市:JR五日市線の秋川駅・武蔵五日市駅など/武蔵五日市から新宿まで乗りかえ1回で約70〜95分/移住サイト「KOTOSUM(コトスム)」の物件情報/車での市内案内、創業の相談窓口
  • 日の出町:町の中に駅はなく、町役場へは武蔵増戸(むさしますこ)駅から歩いて22分/町の空き家バンク/若い世代の改修補助(上限50万円)
  • 檜原村:村の中に鉄道はなく、武蔵五日市駅まで西東京バスで約30分(村の案内)/登録空き家と移住体験住宅/空き家の補助、定住促進サポート事業支援金
  • 奥多摩町:JR青梅線の奥多摩駅/青梅で乗りかえて新宿まで約2時間/町の空き家バンクと町の住宅の募集/定住促進サポート事業支援金、家の取得への補助

5つのまちはいずれも、秩父多摩甲斐(ちちぶたまかい)国立公園の区域にかかっています。環境省によると、この国立公園は埼玉・東京・山梨・長野の4都県にまたがり、東京都の部分だけで35,298haあります。建物を建てたり木を切ったりするときは、決まりを確かめましょう(5章)。

2. 都心までの時間:青梅・奥多摩・武蔵五日市から新宿へ

ここでの時刻は、2026年10月時点でJR東日本が公開している平日の時刻表で、列車ごとの停車駅を一本ずつ見て数えました。ダイヤ改正や工事で変わるので、出かける前に最新の時刻表を見てください。

青梅駅から:新宿まで乗りかえなしで約55〜85分

青梅駅からは、中央線に乗り入れる快速・青梅特快(おうめとっかい)・通勤特別快速で、新宿・東京まで乗りかえなしで行けます。

  • 時間:新宿まで約55〜85分、東京駅まで約70〜100分です。
  • 本数:平日の日中(9時〜16時台)は、新宿への直通が1時間に3〜4本です。
  • 速い電車の例:青梅特快の青梅9時32分発は、新宿10時34分着・東京10時51分着です。
  • 朝の例:通勤特別快速の青梅7時51分発は、新宿9時1分着・東京9時16分着です。
  • グリーン車:新宿まで直通する電車には、時刻表に「グリーン車自由席」の表示があります。料金は別ですが、座って作業したい日の選択肢になります。

奥多摩駅から:青梅で乗りかえて約2時間

平日、奥多摩駅を出る上りの電車はすべて青梅止まりで、青梅までは約35〜45分です。青梅で乗りかえると、新宿までは多くの時間帯で約1時間50分〜2時間10分です。

たとえば、奥多摩7時10分発に乗ると青梅に7時48分に着き、7時51分発の通勤特別快速に乗りかえれば、新宿に9時1分に着きます。日中の列車には「運転日注意」の印がつき、工事などで運休する日が書かれているものがあります。出かける日の時刻表を必ず確かめましょう。

武蔵五日市駅から:立川か拝島で乗りかえて約70〜95分

あきる野市の武蔵五日市駅から出る五日市線は、平日の朝と夕方は立川行きが中心で、日中(おおむね10時〜15時台)と夜の一部は拝島行きです。武蔵五日市から立川までは約30〜40分です。

たとえば、武蔵五日市7時45分発に乗ると立川に8時19分に着き、8時26分発の通勤特別快速に乗りかえれば、新宿に9時1分に着きます。日中は拝島で青梅線の電車に乗りかえる形になり、新宿までおおむね70〜95分です。市の移住サイトは「都心まで約60分」と紹介していますが、時間帯で変わるので、使う時刻で確かめましょう。

檜原村・日の出町からは、バスで駅へ

檜原村からは、まず西東京バスで武蔵五日市駅へ出ます。村の案内では本宿役場前から約30分なので、新宿までは乗りかえの待ちも入れて2時間前後をみておくと安心です。日の出町は、町役場のそばの「文化の森入り口」バス停から、福生駅や武蔵五日市駅へバスが出ています。

たとえば:月4回、新宿で10時の打ち合わせがある場合

36歳のデザイナーで、ふだんは家で仕事をし、月に4回ほど新宿で10時からの打ち合わせがある場合を、平日の時刻表(2026年10月時点)で比べてみます。

  • 青梅に住む:青梅8時17分発の快速で、新宿9時34分着です。
  • 武蔵五日市(あきる野市)に住む:8時20分発で立川8時56分着、9時3分発の快速で新宿9時41分着です。
  • 奥多摩に住む:7時10分発で青梅へ行き、7時51分発の通勤特別快速で新宿9時1分着です。

奥多摩なら、月に4回は7時ごろに家を出る暮らしです。毎日通うのでなく「月に数回」なら、移動が少し長くても、そのぶん山や川の近さを選べます。

チェック

  • よく行く都心の駅と、着きたい時刻を書き出した
  • 平日の朝の便と、夜の帰りの最終便を時刻表で調べた
  • 乗りかえの駅(青梅・立川・拝島)と、待ち時間を確かめた
  • 家から駅・バス停までの時間も足した

3. 多摩・奥多摩の空き家バンクと、お試しの住まい

空き家バンクは、市町村が、空き家を売りたい・貸したい人と使いたい人をつなぐ仕組みです。東京都の「東京たましま移住定住ポータルサイト」に、青梅市・檜原村・奥多摩町の空き家バンクへのリンクがまとまっています。物件の数や契約の進め方はまちごとに違います。

青梅市:空家バンクと、移住者向けの改修補助

  • 物件:2026年10月13日更新のページでは、掲載中が4件(賃貸1件・売買3件)でした。
  • 載っていない物件:市のチラシによると、ホームページに載せず希望者にだけ紹介する「非公開物件」もあるので、住宅課に聞いてみましょう。
  • 申し込みと仲介:物件ごとのフォームから申し込み(10件で締め切る物件もあり)、市内の不動産関連団体の業者が仲介します。
  • 改修の補助:空家バンクの物件を買って住むための修繕・改修には、市外から移り住む人は費用の3分の2(上限100万円)、それ以外の人は2分の1(上限50万円)の補助があります。借りる場合は、持ち主と「DIY型」の賃貸借契約を結んだときに限り、移住者は上限20万円です。
  • 補助の順番:必ず先に住宅課へ相談し、工事の契約は補助の交付決定のあとに結びます。市内の業者を使い、その年度の末までに工事を終えることも条件です。
  • 建物の条件:1981年6月以降の耐震基準で建てられた建物か、工事のあとに耐震性が確かめられることなどが条件です。

日の出町:登録してから物件を見る空き家バンク

日の出町の空き家バンクは、使いたい人が先に利用の登録(申込書、身分証の写し、納税証明書など)をして、物件の情報を見る流れです。交渉や契約は、町と協定を結んだ宅地建物取引業者が間に入って進めます。2026年4月1日からは要綱が改正され、新しい耐震基準に合わない物件も、一定の条件のもとで登録できるようになりました。

町の「若者世代空き家利活用リノベーション等補助金」は、空き家バンクの物件を買って移り住む若い世代が対象です。町の外か町内の賃貸住宅に住んでいて、結婚などをしている40歳未満の人や、18歳以下の子を育てている人などが、改修工事費の2分の1(上限50万円)を受けられます。売買契約の日から1年以内であること、5年以上住む意思があることなどが条件で、予算がなくなると締め切られます。

檜原村:登録空き家と、1泊から使える移住体験住宅

檜原村は「檜原村定住促進空き家活用事業」で登録された空き家を紹介しています。2026年10月29日更新の一覧では、売買5件(400万〜1,480万円)と賃貸3件(月3万〜8万円)が載っていました。物件の問い合わせ・交渉・契約は一覧にある不動産業者や持ち主と行い、村は仲介しません。

村の事業には、次のような補助があります(2025年4月1日から施行の要綱による)。どれも工事などを始める前に申請し、交付決定を受けた年度のうちに終えることが条件です。

  • 改修:築10年以上の登録空き家を村内の業者で直すとき、台所・トイレ・風呂・下水道への接続などの費用の2分の1(上限100万円)。買った家なら、原則10年以上住むことが条件です。
  • 購入の利子:登録空き家を買うための500万円以上・10年以上の融資の利子(上限100万円)。改修の補助とは、どちらか一方です。
  • 引っ越し:登録空き家に移り住むとき1件10万円、中学生以下の子1人につき5万円が加わります。
  • 仲介手数料:不動産業者が入ったとき、仲介手数料の2分の1(上限10万円)。

いきなり住むのが不安なら、村が2025年に整えた「移住体験住宅」があります。村のページが案内する予約サイトによると、1泊2日から6泊7日まで、料金は1日2,000円(税込)、定員は2〜4人です。移住を考える人のための住宅なので、観光や帰省では使えず、申し込みのときに移住目的かどうかの簡単な審査があります。

奥多摩町:空き家バンクと、町が用意する住宅

奥多摩町の空き家バンクには、2026年10月時点で17件が載っていて、すべて売買でした。土地と建物の物件は11件で130万〜1,500万円、ほかの6件は土地だけです。

町には、空き家などを使った町独自の住宅もあります。

  • いなか暮らし支援住宅・若者定住応援住宅:町が空き家を活用し、15年以上続けて住むと、土地付きの住宅が無償で譲られる仕組みです。リフォームの費用は自分で負担します。
  • 最近の募集:2026年9月15日更新の町のページでは、日原地区の「いなか暮らし支援住宅」(1984年に建った木造2階建て、使用料は年21,000円)の入居を募集していました。
  • 年齢などの条件:いなか暮らし支援住宅は45歳以下の夫婦か高校生以下の子がいる世帯、若者定住応援住宅は40歳以下の夫婦か中学生以下の子がいる世帯が対象です(2022年更新の町の説明ページ)。
  • 町営若者住宅:若い世帯向けの町営の賃貸住宅です。2026年10月は5日〜30日に募集があり、東京都と町が空き家を改修した住宅(月額38,000円)も6〜7月に募集されました。
  • お知らせを受け取る:「奥多摩に暮らしたい人登録バンク」に登録すると、町の住宅の募集情報がメールで届きます(空き家バンクの情報は届きません)。

あきる野市:協定で集めた物件情報と、車での市内案内

あきる野市は、公益社団法人東京都宅地建物取引業協会第12ブロック、公益社団法人全日本不動産協会東京都本部多摩西支部と協定を結び、集めた物件情報を移住サイト「KOTOSUM」の「住まい」で紹介しています。詳しくは各不動産事業者に問い合わせます。

市の移住相談では、相談員が市の車で駅や買い物の場所、病院、学校、秋川渓谷などを案内する「オーダーメイド型市内案内」も行っています。参加は無料で、時間は約2時間から、土日祝日も行っていて、希望日の10日前までに申し込みます。

買うときの流れや、物件の値段のほかにかかる費用は、空き家・古民家を買う流れと費用にまとめています。

チェック

  • 候補のまちの空き家バンクで、売買か賃貸か、物件の数と値段の幅を見た
  • 改修の補助は「申請してから工事の契約」かを確かめた
  • お試しで泊まれる住まい(檜原村の移住体験住宅など)の条件を見た

4. 移住支援金・定住支援金・創業の補助:まちごとに違う条件

青梅市:移住相談のあとに家を買う人への移住支援金

青梅市の「おうめにきめた!移住支援金」は、市の移住相談を受けてから転入し、転入から2年以内に市内で戸建てやマンションを取得して住む世帯などに出ます。基本は10万円で、次の加算と合わせて上限100万円です(2026年8月1日更新の市のページ)。

  • 空家再生応援加算:空家バンクの物件や、1年以上売れなかった中古の戸建てなど「空家等」を買った場合、10万円
  • 地域応援加算:田園里山暮らし応援地区(沢井・小曾木(おそき)・成木(なりき)の各地区)で家を取得して住む場合、10万円
  • 若者応援加算:この地区に転入し、本人か配偶者が転入日に39歳以下の場合、1人につき10万円(29歳以下なら20万円)
  • 子育て応援加算:この地区に転入し、中学生以下の子がいる場合、1人につき10万円

大事なのは順番です。家の売買契約が移住相談より前だと、手付金を払っただけでも対象外になります。転入する前の5年間、青梅市と西多摩地域(福生市・羽村市・あきる野市・瑞穂町・日の出町・檜原村・奥多摩町)の外に住んでいたことも条件です。

市の外(西多摩地域をのぞく)に住む人には、下見の宿泊費の50%(1泊上限5,000円、1人4泊まで)を補助する「おためしおうめ生活補助金」もあります。移住相談のあと、市に登録された宿を予約し、泊まる初日の14日前までに申請します。

たとえば:36歳で、青梅市の里山の空き家を買う場合

36歳の単身のデザイナーが、世田谷区から青梅市の沢井地区に移り、空家バンクの家を買って120万円かけて直す場合を、市のページの金額で計算してみます。転入前の5年間は世田谷区に住み、家の契約の前に市の移住相談を受けたとします。

  • 移住支援金:基本10万円+空家再生10万円+地域応援10万円+若者応援10万円=40万円
  • 改修の補助:改修費120万円×3分の2=80万円(上限100万円の範囲内)
  • 合計:それぞれの条件を満たせば、最大120万円

ただし改修の補助は、工事の契約の前に申請し、交付決定を受けておく必要があります。両方を受けられるかは、移住相談のときに住宅課にもあわせて確かめましょう。

檜原村・奥多摩町:定住促進サポート事業支援金

檜原村と奥多摩町は、どちらも「定住促進サポート事業支援金」を設けています。都内の「条件不利地域」(檜原村・奥多摩町と島しょの町村)以外から移り住み、決められた形で働く人や起業する人が対象です。

  • 前に住んでいた場所:転入する直前の10年のうち、通算5年以上、条件不利地域以外に住んでいたこと
  • 檜原村:就業・テレワーク・起業などの区分があり、単身60万円、2人以上の世帯100万円です。転入から1年以内に申請します(世帯の場合は、転入から3か月以上1年以内)。
  • 奥多摩町:就業は単身30万円・世帯60万円、起業は単身60万円・世帯100万円です。申請のときに50歳以下で、転入から3か月以上1年以内であることが条件です。
  • 就業・起業:就業は村や町が載せた対象の求人に就くこと、起業は村内・町内に本店を置き、地域の発展に役立つ事業であることなどが条件です(檜原村は事業計画書を先に出します)。
  • 住み続けること:5年以上住む意思が条件で、申請日から3年未満で転出すると全額、3年以上5年以内なら半額を返します。

檜原村のテレワークの区分は、自分の意思で移り住み、前の住所でしていた仕事を続ける人が対象で、所属先が出す就業証明書が必要です。フリーランスが当たるかは書かれておらず、奥多摩町のページにはテレワークの区分がないので、引っ越す前に窓口で確かめましょう。

奥多摩町には、定住のために家を新築・増改築・購入した世帯への「移住・定住応援補助金」(事業費の2分の1、上限200万円)と、借入の利子の補給もあります。対象は45歳以下の夫婦か子がいる世帯、または35歳以下の人などです。

54歳なら:年齢の条件を先に見る

たとえば54歳で、古民家に住みながら畑をして、都心とも行き来したい人の場合、支援は次のように分かれます(子育て中の世帯などは条件が変わります)。

  • 年齢の条件で当たらないもの:奥多摩町の定住促進サポート事業支援金(50歳以下)、奥多摩町の移住・定住応援補助金、日の出町の若い世代の改修補助
  • ページに年齢の条件が書かれていないもの:青梅市の移住支援金の基本額と空家再生・地域応援の加算、青梅市の空家バンクの物件の改修補助、檜原村の空き家活用事業の補助、檜原村の定住促進サポート事業支援金

移住相談の窓口で「この年齢で使える支援はどれか」と聞くのが近道です。

お店や事業を始める人の相談先と補助

  • 青梅市:「青梅市創業者応援事業補助金」は、市内で新しく事業を始めた人に20万円、移り住んで始めた人に30万円です。市の「特定創業支援等事業」(創業の講座や個別相談)の証明書が条件で、受講はおうめ創業支援センターBegin!に相談します。2026年度の受付は2027年2月26日まで(予算がなくなれば終了)です。
  • あきる野市:「あきる野創業・就労・事業承継支援ステーションBi@Sta(ビスタ)」で、創業前から創業5年未満の人が中小企業診断士に相談でき、約2坪の「チャレンジショップ」でお店を試すこともできます。
  • 多摩全体:東京都中小企業振興公社の「TOKYO創業ステーションTAMA」(立川市)では、都内で起業する予定の人が、事業計画書づくりや資金調達の相談などを無料で受けられます。

チェック

  • 前に住んでいた場所と年数が、支援金の条件に合うか確かめた
  • 「相談が先」「申請してから契約・工事」の順番を確かめた
  • 就業・テレワーク・起業のどの区分に当たるか、窓口で聞いた

5. キャンプ場・宿・カフェを始めるなら:自然公園と保健所の要点

国立公園・都立自然公園の中かどうか

キャンプ場や宿を始めるなら、最初に、その土地が自然公園の中かどうかを確かめます。東京都環境局によると、自然公園の中では区域の種類(地種区分)で手続きが変わります。

  • 特別地域:建物などの工作物を建てる、木を切る、土地の形を変えるといった行為に許可がいります。
  • 普通地域:一定の行為について、届出をします。都立自然公園は、高尾陣場自然公園をのぞいて普通地域だけです。
  • かかる時間:申請から許可までは、問題がなければ約1か月と案内されています。
  • 窓口:秩父多摩甲斐国立公園と都立自然公園は、東京都多摩環境事務所 自然環境課(立川市)です。国立公園で環境大臣の許可にあたる行為は、環境省の奥多摩自然保護官事務所に相談します。

区域の種類は告示の図面で決まり、概略図は都のページで見られます。土地を買う・借りる前に、窓口に相談しておきましょう。

東京都の自然保護条例と、そのほかの許可

東京都の「東京における自然の保護と回復に関する条例」では、樹林地や農地などの自然地を含む土地の開発に、自然公園や市街化調整区域などでは1,000㎡以上、市街化区域などでは3,000㎡以上で知事の許可がいります。農地や森林、テントやコテージの扱いなど、キャンプ場の許可の全体は、キャンプ場を開くのに必要な許可でくわしく紹介しています。

食べものや宿は、西多摩保健所へ

カフェや宿には、保健所の許可などが関係します。5つのまちはどれも東京都西多摩保健所(青梅市東青梅)の担当で、あきる野市・日の出町・檜原村の営業者は、食品衛生に関する届出などを秋川地域センター(あきる野市五日市)でも出せます。用途地域や建物の使い方の変更、消防の手続きもあわせて確かめる必要があるので、古民家カフェを開業するにはの順番で調べるのが近道です。

たとえば:31歳の会社員が、週末からキャンプ場を始めたい場合

平日は都内で働き、週末に準備を始めるなら、次の順番で進めると手戻りが少なくなります。

  1. 候補の土地が自然公園の中か、特別地域か普通地域かを、都の概略図と多摩環境事務所で確かめます。
  2. 土地の広さと自然地の広さから、都の自然保護条例の許可がいるかも、あわせて聞きます。
  3. 檜原村や奥多摩町に移り住んで起業するなら、定住促進サポート事業支援金の「起業」の区分(単身60万円)に当たるかを、引っ越す前に窓口で確かめます。
  4. いきなり土地を買わず、檜原村の移住体験住宅などに泊まって、季節ごとの様子や通い方を試します。

チェック

  • 候補の土地が自然公園の中か、区域の種類を図面で確かめた
  • 多摩環境事務所(必要なら奥多摩自然保護官事務所)に事前に相談した
  • 食べもの・宿の手続きを、西多摩保健所に相談する準備をした

6. 確かめる順番と、相談先

候補をしぼったら、平日にも行ってみましょう。朝の電車で都心へ出る、最終バスの時間を見る、スーパーや病院まで歩くと、時刻表だけではわからない暮らしが見えてきます。

  • ① よく行く都心の駅と、月に出かける回数を書き出す
  • ② 候補のまちを2〜3つにしぼり、平日の朝と夜の便を時刻表で調べる
  • ③ 空き家バンクで、物件の数と売買・賃貸の割合、値段の幅を見る
  • ④ 移住相談の窓口に連絡し、支援金の「相談が先」の決まりと年齢の条件を確かめる
  • ⑤ お試しの宿泊や移住体験住宅で、平日に暮らしてみる
  • ⑥ お店・宿・キャンプ場をするなら、自然公園の区域と保健所の手続きを確かめる
  • ⑦ ここまで確かめてから、家や土地を買う・借りる契約をする

主な相談先

  • 多摩・島しょ全体:東京多摩島しょ移住定住相談窓口(有楽町の東京交通会館8階、対面は予約制、電話・Zoomも可、080-8719-4073)
  • 青梅市:シティプロモーション課(移住支援金、0428-22-1111 内線2309)、住宅課 住宅政策係(空家バンク・改修補助、内線2529・2533)、おうめ創業支援センターBegin!(0428-84-2670)
  • あきる野市:市長公室 移住・定住担当(042-518-7151)、Bi@Sta(042-518-7778)
  • 日の出町:まちづくり課 住宅・交通政策係(042-588-5059)
  • 檜原村:企画財政課 むらづくり推進係(042-519-9556)
  • 奥多摩町:子育て定住推進課 若者定住推進係(0428-83-2310)
  • 自然公園・保健所:東京都多摩環境事務所 自然環境課(042-521-4809)、環境省 奥多摩自然保護官事務所(0428-83-2157)、東京都西多摩保健所(0428-22-6141)

多摩・奥多摩の山あいは、東京都に住んだまま、川や森をすぐそばに感じられる場所です。まずは気になるまちを1つ選んで、時刻表と空き家バンクのページを開いてみましょう。

最後に:必ず、自治体の担当課に確かめてください

許可や手続き、支援の制度は、同じ内容でも自治体によって判断や条件が違うことがあります。物件や計画が決まったら、その市区町村の担当課(建築指導課・都市計画課・保健所・消防署・警察署、移住や創業の支援の窓口など)に、住所や図面を持って直接確かめましょう。

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※この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。

出典・参考(48件)

移動時間(1・2章)

住まいの探し方(3章)

定住・創業の支援(4章)

自然公園・保健所(5章)

相談先(6章)