古民家の手入れ年間カレンダー草刈り・剪定・水道の凍結対策を月別チェックリストで
公開日:2026.10.29

子どもが独立したら、東京の家はそのままに、週末は海や山の近くの古民家で過ごしたい。そう考えて情報を集めはじめると、「スローライフって、実は忙しい」という声に出会います。留守のあいだも草は伸び、雨どいには落ち葉がたまり、冬には水道管が凍ることもあるからです。
でも、いつ何をすればよいかが分かっていれば、草刈りの週末も苗を植える週末も、前もって決められます。手入れが季節の行事になると、その手間がだんだん楽しみに変わっていきます。このコラムでは、古民家・庭・畑の1年を、月ごとのチェックリストにまとめました。
この記事のポイント
- 手入れの山は「梅雨前から夏の草」「8〜10月の台風」「12月〜3月上旬の水道の凍結」の3つです。月ごとのチェックリストで先回りできます。
- 週末は「着いたら換気・通水・見回り」「帰る前に戸締まり・片付け・冬は水道のバルブ」と、やることを決まった順にすると楽になります。
- 全部を自分でやらなくて大丈夫です。草刈りや見回りは、シルバー人材センターや空き家の管理サービスに一部を任せる方法もあります。
時期は関東の平地の目安です。山あいや海沿い、その年の天気によってずれることがあります。
1. 1月〜12月の手入れカレンダー(家・庭と草・畑)
関東甲信の梅雨入りは平年で6月7日ごろ、梅雨明けは7月19日ごろです。台風が近づくのは8〜10月に多く、9月がいちばん多くなります。やり方のコツは3章から5章にまとめました。
1月
寒さが厳しい月です。家は凍結対策、畑は春の準備をしましょう。
家
- 帰る前に、水道メーターボックスの中のバルブを閉める(凍結対策)
- 外に出ている水道管の保温材が、はがれたりぬれたりしていないか見る
庭・草
- 葉が落ちた落葉樹(冬に葉が落ちる木)の剪定(せんてい:枝を切って形を整えること)をする
- 寒さに弱い常緑樹(一年中葉がある木)は、真冬に切らない
畑
- 空いた畑を深く掘り返し、土をよくしておく
- 春夏に植える野菜と場所を決める(去年と同じ仲間の野菜は場所を変える)
2月
まだ凍結の季節です。落葉樹の剪定は、この月までに済ませましょう。
家
- 帰る前に水道のバルブを閉める習慣を続ける
- 冬の強い風のあと、屋根材のはがれや雨どいの外れがないか、地面から見上げて確かめる
庭・草
- 落葉樹の剪定を終わらせる
- サクラやハナミズキなど花を楽しむ木は、花の芽を残すよう軽く切るだけにする
畑
- 秋に植えたエンドウやイチゴの育ち具合を見る
- 3月に植えるジャガイモの種芋を用意する
3月
畑が動き出す月です。凍結の心配は3月上旬までが目安です。
家
- 晴れた日は窓と押し入れを開けて、冬のあいだの湿気を逃がす
- 3月上旬までは、帰る前に水道のバルブを閉める
庭・草
- シラカシなどの常緑樹は、新しい芽が出る前に剪定する
- 通路や畑のまわりに、防草シート(草が生えるのをおさえるシート)を敷く場所を決める
畑
- ジャガイモを植え付ける
- ホウレンソウ、コマツナ、ダイコン、ニンジン、カブの種をまく
- 植え付けの2週間前にたい肥と苦土石灰(くどせっかい:土の酸性を和らげる肥料)、1週間前に化成肥料を入れる
4月
草が伸び始め、虫やハチも動き出します。草刈りの道具を点検しましょう。
家
- 窓ぎわに、羽アリ(羽のはえたシロアリ)が落とした羽がないか見る
- 軒下や物置、使っていないエアコンの穴などに、ハチの巣の作りはじめがないか見る
庭・草
- 刈払機(かりばらいき:草刈機)の刃やカバー、肩掛けバンドを点検する
- 保護眼鏡・ヘルメット・すねあてなどの保護具をそろえる
- 熱中症警戒アラートの情報提供が4月下旬に始まるので、確かめる習慣をつける
畑
- 4月の終わりから、インゲン、トウモロコシ、オクラの種をまく
- 5月に植える夏野菜のために、土づくりを始める
5月
草がぐんぐん伸び、刈払機の事故も多い月です。夏野菜の植え付けもあります。
家
- 4〜5月の昼間は、ヤマトシロアリの羽アリが飛ぶ時期。家の中で見かけたら注意する
- 天気のよい日は窓を開けて風を通す
庭・草
- 梅雨入り前(5月の終わりから6月はじめ)に、一度しっかり草を刈る
- 刈払機を使う前に、15m以内に人がいないかを確かめる
畑
- 5月上旬に、ナス、トマト、ピーマン、キュウリの苗を植える
- ナスやトマトには支柱を立てる
6月
梅雨は「風を通す月」です。草も畑の雑草も、勢いを増します。
家
- 着いたらまず窓と押し入れを開け、畳などの湿気を逃がす
- 雨どいや側溝に、落ち葉や土がつまっていないか見る
庭・草
- 夏の雑草は1週間もたたないうちに広がるので、小さいうちに取る
- クスノキなど暖かい地方の常緑樹の枝を間引くなら、梅雨の前後に。切るのは枝葉の3分の1までにする
畑
- ジャガイモを収穫する
- 黒いマルチ(畑の土をおおうポリエチレンのシート)で、雑草をおさえる
7月
梅雨が明けると、草刈りの山場です。作業は朝の涼しい時間にしましょう。
家
- 台風の季節に向けて、屋根・アンテナ・雨どいの点検を始める
- 押し入れや畳の湿気に気をつけ、来るたびに風を通す
庭・草
- 夏の草刈り(年2回以上の1回目の目安)をする
- 暑い時間帯を避け、飲み物を用意し、できれば2人以上で作業する
畑
- 夏野菜を収穫する
- ナスは7月下旬に枝を切り戻すと、秋ナスがよくとれる
8月
台風が近づき始めます。夏の終わりまでに、家のまわりを点検しておきましょう。
家
- 屋根の瓦のひび・ずれ、トタンのめくれ、アンテナのぐらつきを、地面から確かめる
- 植木鉢や物干しざおなど、飛ばされそうな物をしまうか固定する
庭・草
- 小石が飛ぶので、人や車、窓の近くで草を刈るときは特に注意する
- 茂った木のまわりで、ハチが多く飛んでいないか見る
畑
- 8月の終わりに、ハクサイの種をまく
- 秋冬野菜の場所を空け、土づくりをする
9月
台風がいちばん近づく月です。秋冬野菜の種まきも重なります。
家
- 帰る前に、外に出している物を家の中にしまう
- 側溝や雨水ますを、ふさいでいないか確かめる
庭・草
- 茂った枝をこまめに剪定し、ハチが巣を作りにくくする
- 夏に刈った草や枝を、区市町村のルールに沿って片付ける
畑
- ダイコン、ホウレンソウ、コマツナ、カブの種をまく
- 秋植えのジャガイモを植え付ける
10月
草刈りは今年の仕上げです。暑さもやわらぎ、手入れがしやすい季節です。
家
- 夏に増えたダニの死がいやフンがたまる季節なので、着いたら掃除機をかける
- 台風が来る年もあるので、飛ばされそうな物は引き続き片付ける
庭・草
- 秋の草刈り(年2回以上の2回目の目安)をする
- 防草シートや通路の手入れをして、来年の草を減らす
畑
- エンドウの種をまき、イチゴの苗を植える
- サトイモやショウガを収穫する
11月
落ち葉の季節です。雨どいの掃除と、冬の準備をしましょう。
家
- 雨どいにたまった落ち葉を取り除く
- 外に出ている水道管に保温材を巻き、ぬれないようにビニールテープで巻く
庭・草
- カエデは2月ごろから水を上げ始めるので、剪定するなら年内に
- 落葉樹は葉が落ちてから剪定する(休んでいる晩秋から早春が向いています)
畑
- ダイコン、ハクサイ、ホウレンソウなどを収穫する
- キャベツの苗を植え付ける
12月
凍結の季節が始まります。1年の記録を見返す月でもあります。
家
- 12月から、帰る前に水道のバルブを閉める
- 1年の点検記録を見返し、直すところを書き出す
庭・草
- 落葉樹の剪定を始める(12〜2月ごろ)
- 携行缶にガソリンを入れたまま冬を越さないよう、使い切るか片付け方を決める
畑
- 秋冬野菜を収穫する
- 収穫が終わった場所は、すぐに耕しておく
2. 週末1回の過ごし方:到着したら・帰る前に
週末の家は、平日は空き家と同じです。国土交通省は、空き家の持ち主に向けて、通気や換気、排水設備の通水、敷地内の清掃、庭木の剪定、郵便物の確認を定期的に行うよう呼びかけています。このリストを、到着したときと帰る前の2つに分けておくと、毎回迷いません。
到着したらやること
- 窓と押し入れを開けて、風を通す
- 台所・お風呂・トイレの水を流す(しばらく使わないと、においを止める水がなくなります)
- ポストの郵便物やチラシを片付ける
- 家のまわりをひと回りし、屋根・雨どい・窓の破損や、人が入った跡がないか見る
- 4〜5月は窓ぎわの羽アリの羽、春から秋は軒下のハチの巣を見る
- 夏は熱中症警戒アラートを確かめ、草刈りは朝の涼しいうちに済ませる
帰る前にやること
- 窓と玄関の戸締まりを確かめる
- 8〜10月は、飛ばされそうな物を家の中にしまう
- 12月〜3月上旬は、水道メーターボックスのバルブを閉める
- 刈った草やごみを放置せず、片付ける
- 次に来たときにやることを、ノートやスマートフォンにメモする
たとえば:5月の連休に夏野菜を植える場合
川崎市の「家庭菜園の手引」では、植え付けの2週間前にたい肥と苦土石灰を、1週間前に化成肥料を入れるよう示しています。毎週末に通えるなら、たとえば5月3日に苗を植える場合は、次のように逆算できます。
- 4月19日ごろの週末:草を取り、畑を耕して、たい肥と苦土石灰を混ぜる。
- 4月26日ごろの週末:化成肥料を入れ、畝(うね:野菜を植える土の盛り上がり)を作る。
- 5月3日ごろ:ナス・トマト・ピーマンの苗を植え、支柱を立てる。
隔週で通う場合は、1回目の準備を4月の早めの週末に寄せて、植え付けの日から逆算しておきましょう。
3. 草刈り・庭木・畑のコツ(週末だけでも無理なく)
草刈りは「年2回以上」を目安に
草刈りの回数に、国が決めた目安はありません。参考になるのが、千葉県柏市があき地の持ち主に出しているお願いで、年2回以上(7月、10月ごろ)の除草を求めています。川崎市の「家庭菜園の手引」にも、夏の雑草は1週間もたたないうちに広がるので、小さいうちに取るのがポイントだとあります。
週末だけ通うなら、梅雨入り前と秋に大きく刈り、夏は来るたびに「今日は玄関まわり、次は裏庭」と場所を分けると無理がありません。東京都大田区は、自分での除草がむずかしい場合の対策の一つとして、防草シートも挙げています。刈った草の出し方は区市町村で違うので、家のある区市町村のごみの案内を確かめましょう。
庭木の剪定は「落葉樹は冬、常緑樹は寒さを避けて」
東京都建設局の「街路樹維持管理計画書」は、道路の木の資料ですが、庭木の時期の参考になります。
- 落葉樹は、木が休んでいる晩秋から早春に剪定する(主な落葉樹は12〜2月ごろ)。
- カエデは2月ごろから水を上げ始めるので、年内に切る。
- サクラやハナミズキは、夏にできた花の芽が冬を越すので、冬は軽く切る程度にする。
- クスノキなど暖かい地方の常緑樹は寒さに弱いので、真冬は避ける。シラカシは2〜3月ごろ、新しい芽が出る前が目安。
- 夏の剪定は、梅雨の前後から秋の前に、真夏の暑い時期を避けて行う。
高い木や、屋根・電線にかかる枝は、無理をせず植木の専門家に頼みましょう。千葉市シルバー人材センターの植木剪定は、高さ3.5mまでの木が対象とされています。
刈払機は「保護具」と「15m」を守る
刈払機は、広い庭の強い味方です。農林水産省によると、農作業中の刈払機による死亡事故は毎年10人前後で推移しています。正しい使い方を覚えれば、こわがる必要はありません。
- 保護眼鏡、ヘルメット、安全靴、すねあて、作業手袋(軍手ではなく作業用)を身につける。
- 肩掛けバンドを正しい長さで付ける。転んだときに刃が体に触れにくくなります。
- 始める前に地面の石などを取り除き、15m以内に人がいないことを確かめる。
- 刃に草が巻きついたら、必ずエンジンを止めてから取る。
- 往復刈りや大振りを避け、障害物が多い場所ではナイロンコード(ひも状の刃)を使う。
- 農協や販売店などが開く、使い方の講習会を受ける。
国民生活センターの試験では、刃に当たった小石が、4枚刃で約54m、ナイロンコードで約35m飛びました。消費者庁に寄せられた事故は、5月と7〜8月に多くなっています。
夏は暑さとハチに気をつける
農林水産省は、農作業中の熱中症を防ぐポイントとして、暑い時間帯を避ける、ひとりで作業しない(時間を決めて声をかけ合う)、のどが渇く前に水分と塩分をとる、の3つを挙げています。環境省の熱中症警戒アラートは、2026年度は10月21日で発表を終え、次の年度は4月下旬に始まる予定です(2026年10月時点)。
ハチも、初夏から秋にかけて活発になります。東京都保健医療局の資料によると、5月ごろのスズメバチの巣はまだ小さく、とっくりを逆さにしたような形です。
神奈川県大和市は、葉が混み合った木に巣を作ることが多いので、初夏から秋はこまめに剪定して巣を作りにくくし、早めに見つけるよう勧めています。白っぽい服と帽子で作業し、巣を見つけたら近づかず、専門の業者に相談しましょう。
週末菜園は「手のかからない野菜」から
川崎市の手引は、キュウリやトマトと、サツマイモやカボチャでは手のかかり方が大きく違い、かけられる時間や菜園に行ける間隔を考えておかないと、思わぬ負担になると注意しています。1年目は手のかからない野菜を中心にしましょう。
ナス・トマト・ピーマン・ジャガイモ(ナスの仲間)や、キュウリ・スイカ(ウリの仲間)は、同じ場所で続けて作るとよく育たないので、毎年植える場所を変えます。畑付きの家を考えている方は、畑付き古民家を買う前にもあわせて読んでみてください。
4. 古民家の手入れのコツ(湿気・シロアリ・台風・凍結)
留守の家は「風」と「水」を通す
東京都健康安全研究センターによると、家の中のダニは気温25℃前後・湿度75%前後で増えやすく、梅雨から夏に増えます。秋にはその死がいやフンがたまります。天気のよい日は窓を開けて畳などの湿気を取り、布団を干す、梅雨どきは布団乾燥機を使う、が勧められています。
国土交通省のチェックリストでは、排水の「封水切れ」(排水口のにおいを止める水がなくなること)で悪臭が出ていないかも確かめるよう示しています。来たら各蛇口から水を流しておくと安心です。
シロアリは羽アリと「土のトンネル」を見る
川崎市の資料によると、ヤマトシロアリは4〜5月ごろの昼間に、巣から羽アリがいっせいに飛び出します(イエシロアリは6〜7月ごろの夕方から夜)。被害を受けやすいのは、台所・洗面所・トイレ・お風呂の床下や玄関まわりなど、湿気が多く風通しの悪い場所です。
- 窓ぎわに、羽アリが落とした羽がないか見る。
- 床下や日の当たらない場所に、土でできたトンネル(蟻道:ぎどう)がないか見る。
- 家のまわりに木切れや段ボールを置かず、床下の換気口の前に物を置かない。
- お風呂やトイレの水もれ、雨どいの破損に気をつける。
- 見つけたら、専門の駆除業者に相談する。
台風の前に、家のまわりをひと回り
気象庁の平年値(1991〜2020年)では、関東甲信地方に近づく台風は、8月0.8個、9月1.2個、10月0.7個、1年で3.3個です。東京都目黒区や港区は、次のような点検を勧めています。
- 屋根の瓦のひび・ずれ、トタンのめくれ、アンテナのぐらつき。
- 雨どいの詰まりと、継ぎ目の外れ。
- 側溝や雨水ますを、植木鉢や板などでふさいでいないか。
- 塀のひび割れ、窓枠のがたつき。
- 飛ばされそうな物は、家の中に入れるか固定する。
屋根に上るのは避け、地面や窓から確かめましょう。港区は、風雨が強まってから屋根に上って補強するのは危ないので、絶対にやめるよう呼びかけています。
なお、突然訪ねてきて「屋根を点検します」と言う業者とのトラブルが増えていると、国民生活センターが注意をよびかけています。すぐに点検させず、契約もあわてず、不安なときは消費者ホットライン188に相談すれば大丈夫です。
冬は水道の凍結に備える
東京都水道局の案内では、水道管は気温がマイナス4℃以下になると凍りやすく、風が当たる場所や日が当たりにくい場所では、それより高くても凍ることがあります。
- 外に出ている水道管には保温材を巻き、ぬれないようにビニールテープで巻く。保温材は毛布や発泡スチロールでも代わりになります。
- 凍結が起こりうる12月〜3月上旬に数日家を空けるときは、メーターボックスの中のバルブを閉める。
- 凍って水が出ないときは、自然に溶けるのを待つか、タオルをかぶせて40℃くらいのぬるま湯をゆっくりかける。熱湯は管が破れることがあるので使わない。
水道の窓口は地域で違います。家のある地域の水道局(水道事業者)で、バルブの場所と閉め方を確かめておきましょう。
古い家は、耐震も一度確かめる
国土交通省は、昭和56年(1981年)以前に建てられた建物は「旧耐震基準」で建てられ、耐震性が足りないものが多いとして、まず耐震診断を受けるよう勧めています。診断や工事の補助は自治体で違うので、区市町村の建築の窓口で確かめましょう。
5. 二拠点で通う人の工夫(道具・車・留守中の見回り)
道具は「家に置く物」と「車で運ぶ物」に分ける
草刈り鎌、刈払機、保護具、長靴、剪定ばさみなど、現地でしか使わない物は古民家の物置にまとめて置き、車で運ぶ物は着替えや食料、その週に使う苗や肥料だけにすると、出発がぐっと楽になります。
エンジン式の刈払機のガソリンを、ガソリンスタンドで携行缶に入れてもらうときは、身分証による本人確認と、使い道の確認があります(令和2年2月1日から)。横浜市消防局は、次の点も注意するよう呼びかけています。
- 消防法令に合った携行缶を使う。灯油用のポリ容器には入れられない。
- セルフのスタンドでも、容器への詰め替えはお店の人が行う。自分で入れることはできない。
- 容器に入れたまま保管するのは、なるべく控える。保管するなら、火の気がなく、日光などによる温度の変化が少ない場所に置く。
燃料を運ぶ手間をなくしたいなら、電池で動く刈払機を選ぶのも一つの方法です。
車での移動は、作業の時間から逆算する
夏は暑い時間帯を避けて作業するのが基本です。たとえば金曜の夜に着いておけば、土曜の朝の涼しいうちに草刈りを済ませ、昼は家の中の掃除や換気にあてられます。家までの時間の目安は、海の近くに移住するならも参考にしてください。
留守中の見回りは、頼める先を先に決めておく
国土交通省は、遠くに住んでいるなどで自分で管理するのが難しい場合は、空き家の管理業者や修繕業者の利用を考えるよう勧めています。一都三県では、次のような窓口があります。
- 埼玉県の「空き家の持ち主応援隊」では、空き家の管理などを頼める地域の不動産業者を検索でき、業者ごとのサービス内容・業務エリア・料金が分かります。管理の例として、草木の手入れ、通水や換気、ポストや施錠の確認、屋根や外壁の目で見る点検が挙げられています。
- 千葉市シルバー人材センター(法律に基づく公的な団体)は、空き家の見回り(建物の外観・破損、雑草・庭木の様子、不法侵入や不法投棄がないかの確認)を1回2,800円で受けています(2026年10月時点)。
- 東京都大田区では、公益社団法人大田区シルバー人材センターに除草や簡単な剪定を頼めます。立ち会いが原則で、予約がいっぱいになると受付が終わる月があり、植木剪定は2月と8月の第1営業日に半年分の受付が始まります。
たとえば千葉市の家で、毎月1回の見回りを頼むと、2,800円×12回で年33,600円です(2026年10月時点の料金。除草などは別料金)。自分で通う週末と組み合わせて、「行けない月だけ頼む」形にすれば、費用はもっとおさえられます。
シルバー人材センターの仕事の内容や料金は、地域によって違います。週末に使う家でも頼めるかを含めて、家のある区市町村のセンターに聞いてみましょう。
近所の方には、引っ越しのあいさつのときに東京の連絡先を伝え、「台風のあと、何かあったら教えてください」と一言添えておくと安心です。草刈りをきちんとしておくことが、ご近所への何よりのあいさつになります。
6. はじめの1年の順番と、相談先
1年目は、全部を完ぺきにやろうとしなくて大丈夫です。季節ごとに家と庭を一度ずつ見て、記録を残すところから始めましょう。2年目には、記録がそのまま「わが家のカレンダー」になります。
- ① 家を決めたら、建てた年・屋根・雨どい・床下・水道のバルブの場所を確かめる
- ② 物置に道具の置き場を作り、刈払機を使うなら保護具をそろえて講習会を探す
- ③ 見回りや草刈りを頼める先(シルバー人材センター、管理業者)を調べておく
- ④ 春:ジャガイモと夏野菜を少し植える。羽アリとハチの巣を見る
- ⑤ 梅雨入り前と7月:草をしっかり刈る。来るたびに窓を開けて風を通す
- ⑥ 8〜10月:台風前の点検。10月に秋の草刈りと秋冬野菜
- ⑦ 冬:落葉樹の剪定と水道の凍結対策。1年の記録を見返して、2年目の計画を立てる
主な相談先
- 草刈り・剪定・見回りを頼みたい:家のある区市町村のシルバー人材センター、植木の専門家
- 空き家の管理サービスを探したい:空き家の管理業者(埼玉県は「空き家の持ち主応援隊」で検索できます)
- 水道の凍結・水もれ:家のある地域の水道局(水道事業者)
- 耐震診断・補助:区市町村の建築の担当課
- 刈払機の使い方:農協や販売店などが開く講習会
- 屋根工事の勧誘で困ったら:消費者ホットライン188(近くの消費生活センターなどを案内)
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※この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。
出典・参考(30件)
1年の流れ・気象(1章、4章)
- 気象庁 昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明け(確定値):関東甲信(平年:梅雨入り6月7日ごろ・梅雨明け7月19日ごろ、1991〜2020年の平均) https://www.data.jma.go.jp/cpd/baiu/kako_baiu09.html
- 気象庁 台風の平年値(地方ごとの台風接近数:関東甲信 8月0.8、9月1.2、10月0.7、年間3.3) https://www.data.jma.go.jp/yoho/typhoon/statistics/average/average.html
草刈り・庭木(1章、3章)
- 柏市 あき地の除草(年2回以上・7月、10月頃の除草のお願い、刈った草を放置せず処分、除草業者一覧にシルバー人材センター) https://www.city.kashiwa.lg.jp/kankyoservice/living_environment/kankyou/joso.html
- 大田区 空き地の雑草について(定期的な見回り、防草シート、シルバー人材センターへの除草・剪定の依頼、立会い原則、予約上限、剪定受付は2月・8月の第1営業日、刈った草の処分は清掃事務所へ相談) https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/kankyou/kogai_hunso/akichinozasso.html
- 東京都建設局 街路樹維持管理計画書(令和3年12月。冬期剪定は休眠期の晩秋〜早春、主な落葉樹は12〜2月頃、暖地性の常緑樹は厳冬期を避ける、カエデ類は年内、サクラ・ハナミズキは冬は軽微に、シラカシは2〜3月頃、夏期剪定は梅雨前後〜秋前で酷暑期を避け枝葉の1/3以下) https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/content/000056063.pdf
刈払機・暑さ・ハチ(1章、2章、3章)
- 農林水産省 事務連絡「刈払機(草刈機)の作業中の事故に注意!」について(令和6年8月30日、死亡事故者数は毎年10人前後) https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/attach/pdf/tuti-13.pdf
- 農林水産省 刈払機の適正な使用を!(保護眼鏡・ヘルメット・安全靴・すねあて・作業手袋、軍手×、肩掛けバンド) https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/pdf/kusakari2.pdf
- 消費者庁 刈払機(草刈機)による事故に注意しましょう!(5年間で88件、5月と7〜8月に多い、15m以内に人がいないこと、エンジンを止めて除去、講習会) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_032/
- 国民生活センター 刈払機(草刈機)の作業中の事故に注意!(2024年8月21日、小石の飛散距離、往復刈り・大振りを避ける、ナイロンコードカッター) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240821_1.html
- 農林水産省 熱中症対策で夏も元気に!(暑さを避ける、単独作業は避ける、こまめな休憩と水分・塩分補給) https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/attach/pdf/siryo-179.pdf
- 環境省 熱中症警戒アラート 発表状況(令和8年度は10月21日で終了、次年度は4月下旬開始予定) https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php
- 東京都保健医療局 ハチの巣(リーフレット。5月頃の初期の巣は小型でトックリを逆さにした形、初期の巣以外は専門家に相談) https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/hokeniryo/10hatinosu
- 大和市 ハチの基礎知識(R7.4更新。初夏から秋はこまめに剪定し巣の早期発見、エアコン室外機用の穴・換気扇ダクト・天井裏、白っぽい服装と帽子) https://www.city.yamato.lg.jp/material/files/group/25/kisochisiki.pdf
家庭菜園(1章、2章、3章)
- 川崎市都市農業振興センター 家庭菜園の手引(春夏作4〜8月・秋冬作9〜1月、種類えらびのヒントの表〔種まき・植付の月〕、植付け2週間前にたい肥と苦土石灰・1週間前に化成肥料、ナス・トマトの支柱、ナスの更新せん定7月下旬、連作に弱い野菜、手のかかる作物、夏の雑草と黒マルチ、冬に深く耕す) https://www.city.kawasaki.jp/280/cmsfiles/contents/0000018/18091/kateisaienn.tebiki.pdf
古民家の手入れ(1章、2章、4章)
- 国土交通省 空き家の所有者・管理者のみなさまへ(空き家管理チェックリスト:通気や換気、排水設備の通水、敷地内の清掃、庭木の剪定、郵便物等の確認、屋根材・外装材の点検、封水切れ、管理業者や修繕業者の利用) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/002019879.pdf
- 東京都健康安全研究センター くらしの健康 第47号(令和元年9月。ダニは温度25℃前後・湿度75%前後、梅雨時から夏に繁殖し秋に死がい・フンが蓄積、窓を開けて湿気を取る、布団を干す・梅雨時期は布団乾燥機) https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/top/kurashinokennkou47.pdf
- 川崎市 ヤマトシロアリ(4〜5月頃の昼間に群飛、イエシロアリは6〜7月頃の夕方から夜間、被害を受けやすい場所、発見のポイント、予防) https://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000006/6005/siroari.pdf
- 目黒区 台風などによる強い風に備えましょう(屋根・アンテナ・雨どい・飛ばされそうな物の点検) https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/anzen/bosai/type/ooame/wind.html
- 目黒区 大雨に備えて家の周りを点検しましょう(塀の亀裂、側溝や雨水ますをふさがない) https://www.city.meguro.tokyo.jp/douro/bousaianzen/bousai/ooame.html
- 港区 風水害に備える(雨どいの落ち葉・土砂、窓枠のがたつき、風雨が強まる中で屋根に上って補強するのは危険) https://www.city.minato.tokyo.jp/kyouikucenter/kodomo/birudo/moshimo/fusuigai/sonaeru.html
- 国民生活センター 屋根工事の点検商法のトラブルが増えています(2023年10月11日、突然訪問してきた業者には安易に点検させない、すぐに契約しない) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20231011_1.html
- 消費者庁 消費者ホットライン(188で身近な消費生活センター等を案内) https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/
- 東京都水道局 水道管の凍結について(-4℃以下で凍結しやすい、保温材は毛布・発泡スチロールでも代用、12月〜3月上旬に数日家を空けるときはバルブを閉める、40℃程度のぬるま湯) https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/trouble/touketsu
- 国土交通省 住宅・建築物の耐震化について(昭和56年以前の旧耐震基準、まず耐震診断) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html
二拠点の工夫・相談先(5章、6章)
- 横浜市 ガソリンを容器(携行缶)で購入される皆様へ(令和2年2月1日から本人確認・使用目的の確認、消防法令に適合した容器、自ら詰め替えは禁止、容器のまま保管は極力控え、保管は火気がなく温度変化が少ない場所) https://www.city.yokohama.lg.jp/bousai-kyukyu-bohan/shobo/kasaisonae/mijika/seruhu-kyuuyu.html
- 消防庁 リーフレット「ガソリンを携行缶で購入される皆様へ」(灯油用ポリ容器には入れられない、セルフスタンドでも詰め替えは従業員)/逗子市掲載 https://www.city.zushi.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/674/1-20200130145432.pdf
- 埼玉県 空き家の持ち主応援隊(空き家の管理等を頼める地域の不動産業者を検索、業者ごとのサービス・業務エリア・料金、管理の例、シルバー人材センターでも相談可・業務内容は地域で異なる) https://www.pref.saitama.lg.jp/a1106/akiyakanrisyatouroku.html
- 千葉市 シルバー人材センターへのご入会とご利用(2026年7月27日更新。公的な団体、空き家管理の見回り1回2,800円、植木剪定は高さ3.5mまで) https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/koreishogai/korei/sileverjinnzai.html
- 国土交通省 空き家の所有者・管理者のみなさまへ(自分で管理が難しい場合は空き家管理業者や修繕業者の利用を) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/002019879.pdf
- 大田区 空き地の雑草について(公益社団法人大田区シルバー人材センターへの除草・植木剪定の依頼、立会い原則、予約上限、受付開始日) https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/kankyou/kogai_hunso/akichinozasso.html
