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古民家の手入れ年間カレンダー草刈り・剪定・水道の凍結対策を月別チェックリストで

公開日:2026.10.29

子どもが独立したら、東京の家はそのままに、週末は海や山の近くの古民家で過ごしたい。そう考えて情報を集めはじめると、「スローライフって、実は忙しい」という声に出会います。留守のあいだも草は伸び、雨どいには落ち葉がたまり、冬には水道管が凍ることもあるからです。

でも、いつ何をすればよいかが分かっていれば、草刈りの週末も苗を植える週末も、前もって決められます。手入れが季節の行事になると、その手間がだんだん楽しみに変わっていきます。このコラムでは、古民家・庭・畑の1年を、月ごとのチェックリストにまとめました。

この記事のポイント

  • 手入れの山は「梅雨前から夏の草」「8〜10月の台風」「12月〜3月上旬の水道の凍結」の3つです。月ごとのチェックリストで先回りできます。
  • 週末は「着いたら換気・通水・見回り」「帰る前に戸締まり・片付け・冬は水道のバルブ」と、やることを決まった順にすると楽になります。
  • 全部を自分でやらなくて大丈夫です。草刈りや見回りは、シルバー人材センターや空き家の管理サービスに一部を任せる方法もあります。

時期は関東の平地の目安です。山あいや海沿い、その年の天気によってずれることがあります。

1. 1月〜12月の手入れカレンダー(家・庭と草・畑)

関東甲信の梅雨入りは平年で6月7日ごろ、梅雨明けは7月19日ごろです。台風が近づくのは8〜10月に多く、9月がいちばん多くなります。やり方のコツは3章から5章にまとめました。

1月

寒さが厳しい月です。家は凍結対策、畑は春の準備をしましょう。

家

  • 帰る前に、水道メーターボックスの中のバルブを閉める(凍結対策)
  • 外に出ている水道管の保温材が、はがれたりぬれたりしていないか見る

庭・草

  • 葉が落ちた落葉樹(冬に葉が落ちる木)の剪定(せんてい:枝を切って形を整えること)をする
  • 寒さに弱い常緑樹(一年中葉がある木)は、真冬に切らない

畑

  • 空いた畑を深く掘り返し、土をよくしておく
  • 春夏に植える野菜と場所を決める(去年と同じ仲間の野菜は場所を変える)

2月

まだ凍結の季節です。落葉樹の剪定は、この月までに済ませましょう。

家

  • 帰る前に水道のバルブを閉める習慣を続ける
  • 冬の強い風のあと、屋根材のはがれや雨どいの外れがないか、地面から見上げて確かめる

庭・草

  • 落葉樹の剪定を終わらせる
  • サクラやハナミズキなど花を楽しむ木は、花の芽を残すよう軽く切るだけにする

畑

  • 秋に植えたエンドウやイチゴの育ち具合を見る
  • 3月に植えるジャガイモの種芋を用意する

3月

畑が動き出す月です。凍結の心配は3月上旬までが目安です。

家

  • 晴れた日は窓と押し入れを開けて、冬のあいだの湿気を逃がす
  • 3月上旬までは、帰る前に水道のバルブを閉める

庭・草

  • シラカシなどの常緑樹は、新しい芽が出る前に剪定する
  • 通路や畑のまわりに、防草シート(草が生えるのをおさえるシート)を敷く場所を決める

畑

  • ジャガイモを植え付ける
  • ホウレンソウ、コマツナ、ダイコン、ニンジン、カブの種をまく
  • 植え付けの2週間前にたい肥と苦土石灰(くどせっかい:土の酸性を和らげる肥料)、1週間前に化成肥料を入れる

4月

草が伸び始め、虫やハチも動き出します。草刈りの道具を点検しましょう。

家

  • 窓ぎわに、羽アリ(羽のはえたシロアリ)が落とした羽がないか見る
  • 軒下や物置、使っていないエアコンの穴などに、ハチの巣の作りはじめがないか見る

庭・草

  • 刈払機(かりばらいき:草刈機)の刃やカバー、肩掛けバンドを点検する
  • 保護眼鏡・ヘルメット・すねあてなどの保護具をそろえる
  • 熱中症警戒アラートの情報提供が4月下旬に始まるので、確かめる習慣をつける

畑

  • 4月の終わりから、インゲン、トウモロコシ、オクラの種をまく
  • 5月に植える夏野菜のために、土づくりを始める

5月

草がぐんぐん伸び、刈払機の事故も多い月です。夏野菜の植え付けもあります。

家

  • 4〜5月の昼間は、ヤマトシロアリの羽アリが飛ぶ時期。家の中で見かけたら注意する
  • 天気のよい日は窓を開けて風を通す

庭・草

  • 梅雨入り前(5月の終わりから6月はじめ)に、一度しっかり草を刈る
  • 刈払機を使う前に、15m以内に人がいないかを確かめる

畑

  • 5月上旬に、ナス、トマト、ピーマン、キュウリの苗を植える
  • ナスやトマトには支柱を立てる

6月

梅雨は「風を通す月」です。草も畑の雑草も、勢いを増します。

家

  • 着いたらまず窓と押し入れを開け、畳などの湿気を逃がす
  • 雨どいや側溝に、落ち葉や土がつまっていないか見る

庭・草

  • 夏の雑草は1週間もたたないうちに広がるので、小さいうちに取る
  • クスノキなど暖かい地方の常緑樹の枝を間引くなら、梅雨の前後に。切るのは枝葉の3分の1までにする

畑

  • ジャガイモを収穫する
  • 黒いマルチ(畑の土をおおうポリエチレンのシート)で、雑草をおさえる

7月

梅雨が明けると、草刈りの山場です。作業は朝の涼しい時間にしましょう。

家

  • 台風の季節に向けて、屋根・アンテナ・雨どいの点検を始める
  • 押し入れや畳の湿気に気をつけ、来るたびに風を通す

庭・草

  • 夏の草刈り(年2回以上の1回目の目安)をする
  • 暑い時間帯を避け、飲み物を用意し、できれば2人以上で作業する

畑

  • 夏野菜を収穫する
  • ナスは7月下旬に枝を切り戻すと、秋ナスがよくとれる

8月

台風が近づき始めます。夏の終わりまでに、家のまわりを点検しておきましょう。

家

  • 屋根の瓦のひび・ずれ、トタンのめくれ、アンテナのぐらつきを、地面から確かめる
  • 植木鉢や物干しざおなど、飛ばされそうな物をしまうか固定する

庭・草

  • 小石が飛ぶので、人や車、窓の近くで草を刈るときは特に注意する
  • 茂った木のまわりで、ハチが多く飛んでいないか見る

畑

  • 8月の終わりに、ハクサイの種をまく
  • 秋冬野菜の場所を空け、土づくりをする

9月

台風がいちばん近づく月です。秋冬野菜の種まきも重なります。

家

  • 帰る前に、外に出している物を家の中にしまう
  • 側溝や雨水ますを、ふさいでいないか確かめる

庭・草

  • 茂った枝をこまめに剪定し、ハチが巣を作りにくくする
  • 夏に刈った草や枝を、区市町村のルールに沿って片付ける

畑

  • ダイコン、ホウレンソウ、コマツナ、カブの種をまく
  • 秋植えのジャガイモを植え付ける

10月

草刈りは今年の仕上げです。暑さもやわらぎ、手入れがしやすい季節です。

家

  • 夏に増えたダニの死がいやフンがたまる季節なので、着いたら掃除機をかける
  • 台風が来る年もあるので、飛ばされそうな物は引き続き片付ける

庭・草

  • 秋の草刈り(年2回以上の2回目の目安)をする
  • 防草シートや通路の手入れをして、来年の草を減らす

畑

  • エンドウの種をまき、イチゴの苗を植える
  • サトイモやショウガを収穫する

11月

落ち葉の季節です。雨どいの掃除と、冬の準備をしましょう。

家

  • 雨どいにたまった落ち葉を取り除く
  • 外に出ている水道管に保温材を巻き、ぬれないようにビニールテープで巻く

庭・草

  • カエデは2月ごろから水を上げ始めるので、剪定するなら年内に
  • 落葉樹は葉が落ちてから剪定する(休んでいる晩秋から早春が向いています)

畑

  • ダイコン、ハクサイ、ホウレンソウなどを収穫する
  • キャベツの苗を植え付ける

12月

凍結の季節が始まります。1年の記録を見返す月でもあります。

家

  • 12月から、帰る前に水道のバルブを閉める
  • 1年の点検記録を見返し、直すところを書き出す

庭・草

  • 落葉樹の剪定を始める(12〜2月ごろ)
  • 携行缶にガソリンを入れたまま冬を越さないよう、使い切るか片付け方を決める

畑

  • 秋冬野菜を収穫する
  • 収穫が終わった場所は、すぐに耕しておく

2. 週末1回の過ごし方:到着したら・帰る前に

週末の家は、平日は空き家と同じです。国土交通省は、空き家の持ち主に向けて、通気や換気、排水設備の通水、敷地内の清掃、庭木の剪定、郵便物の確認を定期的に行うよう呼びかけています。このリストを、到着したときと帰る前の2つに分けておくと、毎回迷いません。

到着したらやること

  • 窓と押し入れを開けて、風を通す
  • 台所・お風呂・トイレの水を流す(しばらく使わないと、においを止める水がなくなります)
  • ポストの郵便物やチラシを片付ける
  • 家のまわりをひと回りし、屋根・雨どい・窓の破損や、人が入った跡がないか見る
  • 4〜5月は窓ぎわの羽アリの羽、春から秋は軒下のハチの巣を見る
  • 夏は熱中症警戒アラートを確かめ、草刈りは朝の涼しいうちに済ませる

帰る前にやること

  • 窓と玄関の戸締まりを確かめる
  • 8〜10月は、飛ばされそうな物を家の中にしまう
  • 12月〜3月上旬は、水道メーターボックスのバルブを閉める
  • 刈った草やごみを放置せず、片付ける
  • 次に来たときにやることを、ノートやスマートフォンにメモする

たとえば:5月の連休に夏野菜を植える場合

川崎市の「家庭菜園の手引」では、植え付けの2週間前にたい肥と苦土石灰を、1週間前に化成肥料を入れるよう示しています。毎週末に通えるなら、たとえば5月3日に苗を植える場合は、次のように逆算できます。

  1. 4月19日ごろの週末:草を取り、畑を耕して、たい肥と苦土石灰を混ぜる。
  2. 4月26日ごろの週末:化成肥料を入れ、畝(うね:野菜を植える土の盛り上がり)を作る。
  3. 5月3日ごろ:ナス・トマト・ピーマンの苗を植え、支柱を立てる。

隔週で通う場合は、1回目の準備を4月の早めの週末に寄せて、植え付けの日から逆算しておきましょう。

3. 草刈り・庭木・畑のコツ(週末だけでも無理なく)

草刈りは「年2回以上」を目安に

草刈りの回数に、国が決めた目安はありません。参考になるのが、千葉県柏市があき地の持ち主に出しているお願いで、年2回以上(7月、10月ごろ)の除草を求めています。川崎市の「家庭菜園の手引」にも、夏の雑草は1週間もたたないうちに広がるので、小さいうちに取るのがポイントだとあります。

週末だけ通うなら、梅雨入り前と秋に大きく刈り、夏は来るたびに「今日は玄関まわり、次は裏庭」と場所を分けると無理がありません。東京都大田区は、自分での除草がむずかしい場合の対策の一つとして、防草シートも挙げています。刈った草の出し方は区市町村で違うので、家のある区市町村のごみの案内を確かめましょう。

庭木の剪定は「落葉樹は冬、常緑樹は寒さを避けて」

東京都建設局の「街路樹維持管理計画書」は、道路の木の資料ですが、庭木の時期の参考になります。

  • 落葉樹は、木が休んでいる晩秋から早春に剪定する(主な落葉樹は12〜2月ごろ)。
  • カエデは2月ごろから水を上げ始めるので、年内に切る。
  • サクラやハナミズキは、夏にできた花の芽が冬を越すので、冬は軽く切る程度にする。
  • クスノキなど暖かい地方の常緑樹は寒さに弱いので、真冬は避ける。シラカシは2〜3月ごろ、新しい芽が出る前が目安。
  • 夏の剪定は、梅雨の前後から秋の前に、真夏の暑い時期を避けて行う。

高い木や、屋根・電線にかかる枝は、無理をせず植木の専門家に頼みましょう。千葉市シルバー人材センターの植木剪定は、高さ3.5mまでの木が対象とされています。

刈払機は「保護具」と「15m」を守る

刈払機は、広い庭の強い味方です。農林水産省によると、農作業中の刈払機による死亡事故は毎年10人前後で推移しています。正しい使い方を覚えれば、こわがる必要はありません。

  • 保護眼鏡、ヘルメット、安全靴、すねあて、作業手袋(軍手ではなく作業用)を身につける。
  • 肩掛けバンドを正しい長さで付ける。転んだときに刃が体に触れにくくなります。
  • 始める前に地面の石などを取り除き、15m以内に人がいないことを確かめる。
  • 刃に草が巻きついたら、必ずエンジンを止めてから取る。
  • 往復刈りや大振りを避け、障害物が多い場所ではナイロンコード(ひも状の刃)を使う。
  • 農協や販売店などが開く、使い方の講習会を受ける。

国民生活センターの試験では、刃に当たった小石が、4枚刃で約54m、ナイロンコードで約35m飛びました。消費者庁に寄せられた事故は、5月と7〜8月に多くなっています。

夏は暑さとハチに気をつける

農林水産省は、農作業中の熱中症を防ぐポイントとして、暑い時間帯を避ける、ひとりで作業しない(時間を決めて声をかけ合う)、のどが渇く前に水分と塩分をとる、の3つを挙げています。環境省の熱中症警戒アラートは、2026年度は10月21日で発表を終え、次の年度は4月下旬に始まる予定です(2026年10月時点)。

ハチも、初夏から秋にかけて活発になります。東京都保健医療局の資料によると、5月ごろのスズメバチの巣はまだ小さく、とっくりを逆さにしたような形です。

神奈川県大和市は、葉が混み合った木に巣を作ることが多いので、初夏から秋はこまめに剪定して巣を作りにくくし、早めに見つけるよう勧めています。白っぽい服と帽子で作業し、巣を見つけたら近づかず、専門の業者に相談しましょう。

週末菜園は「手のかからない野菜」から

川崎市の手引は、キュウリやトマトと、サツマイモやカボチャでは手のかかり方が大きく違い、かけられる時間や菜園に行ける間隔を考えておかないと、思わぬ負担になると注意しています。1年目は手のかからない野菜を中心にしましょう。

ナス・トマト・ピーマン・ジャガイモ(ナスの仲間)や、キュウリ・スイカ(ウリの仲間)は、同じ場所で続けて作るとよく育たないので、毎年植える場所を変えます。畑付きの家を考えている方は、畑付き古民家を買う前にもあわせて読んでみてください。

4. 古民家の手入れのコツ(湿気・シロアリ・台風・凍結)

留守の家は「風」と「水」を通す

東京都健康安全研究センターによると、家の中のダニは気温25℃前後・湿度75%前後で増えやすく、梅雨から夏に増えます。秋にはその死がいやフンがたまります。天気のよい日は窓を開けて畳などの湿気を取り、布団を干す、梅雨どきは布団乾燥機を使う、が勧められています。

国土交通省のチェックリストでは、排水の「封水切れ」(排水口のにおいを止める水がなくなること)で悪臭が出ていないかも確かめるよう示しています。来たら各蛇口から水を流しておくと安心です。

シロアリは羽アリと「土のトンネル」を見る

川崎市の資料によると、ヤマトシロアリは4〜5月ごろの昼間に、巣から羽アリがいっせいに飛び出します(イエシロアリは6〜7月ごろの夕方から夜)。被害を受けやすいのは、台所・洗面所・トイレ・お風呂の床下や玄関まわりなど、湿気が多く風通しの悪い場所です。

  • 窓ぎわに、羽アリが落とした羽がないか見る。
  • 床下や日の当たらない場所に、土でできたトンネル(蟻道:ぎどう)がないか見る。
  • 家のまわりに木切れや段ボールを置かず、床下の換気口の前に物を置かない。
  • お風呂やトイレの水もれ、雨どいの破損に気をつける。
  • 見つけたら、専門の駆除業者に相談する。

台風の前に、家のまわりをひと回り

気象庁の平年値(1991〜2020年)では、関東甲信地方に近づく台風は、8月0.8個、9月1.2個、10月0.7個、1年で3.3個です。東京都目黒区や港区は、次のような点検を勧めています。

  • 屋根の瓦のひび・ずれ、トタンのめくれ、アンテナのぐらつき。
  • 雨どいの詰まりと、継ぎ目の外れ。
  • 側溝や雨水ますを、植木鉢や板などでふさいでいないか。
  • 塀のひび割れ、窓枠のがたつき。
  • 飛ばされそうな物は、家の中に入れるか固定する。

屋根に上るのは避け、地面や窓から確かめましょう。港区は、風雨が強まってから屋根に上って補強するのは危ないので、絶対にやめるよう呼びかけています。

なお、突然訪ねてきて「屋根を点検します」と言う業者とのトラブルが増えていると、国民生活センターが注意をよびかけています。すぐに点検させず、契約もあわてず、不安なときは消費者ホットライン188に相談すれば大丈夫です。

冬は水道の凍結に備える

東京都水道局の案内では、水道管は気温がマイナス4℃以下になると凍りやすく、風が当たる場所や日が当たりにくい場所では、それより高くても凍ることがあります。

  • 外に出ている水道管には保温材を巻き、ぬれないようにビニールテープで巻く。保温材は毛布や発泡スチロールでも代わりになります。
  • 凍結が起こりうる12月〜3月上旬に数日家を空けるときは、メーターボックスの中のバルブを閉める。
  • 凍って水が出ないときは、自然に溶けるのを待つか、タオルをかぶせて40℃くらいのぬるま湯をゆっくりかける。熱湯は管が破れることがあるので使わない。

水道の窓口は地域で違います。家のある地域の水道局(水道事業者)で、バルブの場所と閉め方を確かめておきましょう。

古い家は、耐震も一度確かめる

国土交通省は、昭和56年(1981年)以前に建てられた建物は「旧耐震基準」で建てられ、耐震性が足りないものが多いとして、まず耐震診断を受けるよう勧めています。診断や工事の補助は自治体で違うので、区市町村の建築の窓口で確かめましょう。

5. 二拠点で通う人の工夫(道具・車・留守中の見回り)

道具は「家に置く物」と「車で運ぶ物」に分ける

草刈り鎌、刈払機、保護具、長靴、剪定ばさみなど、現地でしか使わない物は古民家の物置にまとめて置き、車で運ぶ物は着替えや食料、その週に使う苗や肥料だけにすると、出発がぐっと楽になります。

エンジン式の刈払機のガソリンを、ガソリンスタンドで携行缶に入れてもらうときは、身分証による本人確認と、使い道の確認があります(令和2年2月1日から)。横浜市消防局は、次の点も注意するよう呼びかけています。

  • 消防法令に合った携行缶を使う。灯油用のポリ容器には入れられない。
  • セルフのスタンドでも、容器への詰め替えはお店の人が行う。自分で入れることはできない。
  • 容器に入れたまま保管するのは、なるべく控える。保管するなら、火の気がなく、日光などによる温度の変化が少ない場所に置く。

燃料を運ぶ手間をなくしたいなら、電池で動く刈払機を選ぶのも一つの方法です。

車での移動は、作業の時間から逆算する

夏は暑い時間帯を避けて作業するのが基本です。たとえば金曜の夜に着いておけば、土曜の朝の涼しいうちに草刈りを済ませ、昼は家の中の掃除や換気にあてられます。家までの時間の目安は、海の近くに移住するならも参考にしてください。

留守中の見回りは、頼める先を先に決めておく

国土交通省は、遠くに住んでいるなどで自分で管理するのが難しい場合は、空き家の管理業者や修繕業者の利用を考えるよう勧めています。一都三県では、次のような窓口があります。

  • 埼玉県の「空き家の持ち主応援隊」では、空き家の管理などを頼める地域の不動産業者を検索でき、業者ごとのサービス内容・業務エリア・料金が分かります。管理の例として、草木の手入れ、通水や換気、ポストや施錠の確認、屋根や外壁の目で見る点検が挙げられています。
  • 千葉市シルバー人材センター(法律に基づく公的な団体)は、空き家の見回り(建物の外観・破損、雑草・庭木の様子、不法侵入や不法投棄がないかの確認)を1回2,800円で受けています(2026年10月時点)。
  • 東京都大田区では、公益社団法人大田区シルバー人材センターに除草や簡単な剪定を頼めます。立ち会いが原則で、予約がいっぱいになると受付が終わる月があり、植木剪定は2月と8月の第1営業日に半年分の受付が始まります。

たとえば千葉市の家で、毎月1回の見回りを頼むと、2,800円×12回で年33,600円です(2026年10月時点の料金。除草などは別料金)。自分で通う週末と組み合わせて、「行けない月だけ頼む」形にすれば、費用はもっとおさえられます。

シルバー人材センターの仕事の内容や料金は、地域によって違います。週末に使う家でも頼めるかを含めて、家のある区市町村のセンターに聞いてみましょう。

近所の方には、引っ越しのあいさつのときに東京の連絡先を伝え、「台風のあと、何かあったら教えてください」と一言添えておくと安心です。草刈りをきちんとしておくことが、ご近所への何よりのあいさつになります。

6. はじめの1年の順番と、相談先

1年目は、全部を完ぺきにやろうとしなくて大丈夫です。季節ごとに家と庭を一度ずつ見て、記録を残すところから始めましょう。2年目には、記録がそのまま「わが家のカレンダー」になります。

  • ① 家を決めたら、建てた年・屋根・雨どい・床下・水道のバルブの場所を確かめる
  • ② 物置に道具の置き場を作り、刈払機を使うなら保護具をそろえて講習会を探す
  • ③ 見回りや草刈りを頼める先(シルバー人材センター、管理業者)を調べておく
  • ④ 春:ジャガイモと夏野菜を少し植える。羽アリとハチの巣を見る
  • ⑤ 梅雨入り前と7月:草をしっかり刈る。来るたびに窓を開けて風を通す
  • ⑥ 8〜10月:台風前の点検。10月に秋の草刈りと秋冬野菜
  • ⑦ 冬:落葉樹の剪定と水道の凍結対策。1年の記録を見返して、2年目の計画を立てる

主な相談先

  • 草刈り・剪定・見回りを頼みたい:家のある区市町村のシルバー人材センター、植木の専門家
  • 空き家の管理サービスを探したい:空き家の管理業者(埼玉県は「空き家の持ち主応援隊」で検索できます)
  • 水道の凍結・水もれ:家のある地域の水道局(水道事業者)
  • 耐震診断・補助:区市町村の建築の担当課
  • 刈払機の使い方:農協や販売店などが開く講習会
  • 屋根工事の勧誘で困ったら:消費者ホットライン188(近くの消費生活センターなどを案内)

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※この記事は、2026年10月時点の法令や自治体の公開情報をもとに、一般的な内容をまとめたものです。実際の手続きや可否の判断は、物件のある市区町村・保健所・警察署、または行政書士などの専門家に必ずご確認ください。この記事の内容によって生じた損害について、当社は責任を負いかねます。

出典・参考(30件)

1年の流れ・気象(1章、4章)

草刈り・庭木(1章、3章)

刈払機・暑さ・ハチ(1章、2章、3章)

家庭菜園(1章、2章、3章)

  • 川崎市都市農業振興センター 家庭菜園の手引(春夏作4〜8月・秋冬作9〜1月、種類えらびのヒントの表〔種まき・植付の月〕、植付け2週間前にたい肥と苦土石灰・1週間前に化成肥料、ナス・トマトの支柱、ナスの更新せん定7月下旬、連作に弱い野菜、手のかかる作物、夏の雑草と黒マルチ、冬に深く耕す) https://www.city.kawasaki.jp/280/cmsfiles/contents/0000018/18091/kateisaienn.tebiki.pdf

古民家の手入れ(1章、2章、4章)

二拠点の工夫・相談先(5章、6章)